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試用期間中に能力不足を痛感したので辞めたい…辞めるメリット・デメリット・辞め方・乗り越える対処法をご紹介!

試用期間中に能力不足を痛感したので辞めたい…辞めるメリット・デメリット・辞め方・乗り越える対処法をご紹介!
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

 

「試用期間中だけど自信をなくした」、「このまま正社員として働くのは無理かもしれない」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。試用期間は正社員として働けるかどうかをチェックするためにあるため、いわばトライアルの時期です。ゆえに能力不足を痛感して辞めたくなる人もいるでしょう。

一方、試用期間中とはいえ、労働者側から辞めたいと願い出たら簡単に辞められるものなのかと疑問に思う方もいるかもしれません。また試用期間の段階で辞めることにメリットもしくはデメリットがあるのか、気になる人もいるはずです。

本記事では試用期間中に能力不足を痛感したので辞めたいと感じた時の対処法や実際の辞め方などをご紹介していきます。

本記事を読むことで、試用期間中に辞めたいと感じた方がスムーズに辞められる、もしくは辞めずに頑張るというきっかけにもつながるので最後までご覧ください。

試用期間中に能力不足を痛感して辞めることは可能なのか?

そもそも試用期間中に能力不足を痛感して辞めることは可能なのか、疑問に思う方もいるはずです。ここでは、試用期間中に辞めることが可能なのかご紹介していきます。

試用期間中に辞めることは可能

試用期間中に辞めることは可能です。労働者であることに変わりはなく、試用期間中だから権利が制限されることもありません。試用期間中はトライアル期間でもあるため、責任のある仕事はしていない状況です。引継ぎなども多くは発生しないと考えられるため、辞めることに支障は少ないでしょう。

一方で、正社員や契約社員などの形態によって辞め方に影響が出やすいことが言えます。辞めるルールに関しても正社員や契約社員などと変わりません。試用期間中だから特別なルールがあるわけではないので、注意が必要です。

試用期間中に辞める際は事前に就業規則の確認を

試用期間中の場合、注目すべきなのは就業規則です。基本的には就業規則に書かれていることを踏まえた形で辞め方が決まっていきます。就業規則でいつまでに退職の申し出をすればいいかが決まっている場合にはその期日に合わせる形で辞めることになります。

また細かく就業規則のルールを決めている場合には、そのルールを事前にチェックしないと後で面倒なことになる場合も考えられます。就業規則を見せてほしいと先輩などに尋ねるのは勇気がいることですが、自分にかかわることなのでしっかりと聞いておきましょう。

試用期間中に能力不足を痛感して辞めたいと感じる瞬間は?

試用期間中に能力不足を痛感し、辞めたいと感じる場面は人によってバラバラです。ここでは試用期間中に能力不足を痛感して辞めたいと感じる瞬間についてまとめました。

  • 上司や先輩の動きについていけない
  • 仕事が合っていない
  • 何度指導されても対応できない
  • 厳しく指導を受けた

いずれのケースも現実を突きつけられたケースであり、こんなはずではなかったと自信を失いそうな状況と言えます。ここからはそれぞれのケースを解説していきます。

上司や先輩の動きについていけない

試用期間中は上司や先輩の下について、仕事を覚えていきます。最初のうちは見よう見まねで何とか食らいつこうとするものの、上司や先輩の動きがテキパキとしているのに対し、いくら試用期間中とはいえ、全然ついていけないと自信を失ってしまいやすいです。

自分はこの仕事に向いていないのではないかと打ちひしがれてしまう人がいても不思議ではありません。能力不足を痛感するときは能力が満ちている人を見たときに感じやすいので、何でもテキパキこなす上司や先輩を見つけた際に、自分の無力さを痛感した人は辞めたい気持ちが出てきてしまうのです。

仕事が合っていない

本採用になるべく、一生懸命仕事に取り組む人が多い中で次第に、「この仕事は自分に合っていないのではないか」と自信を無くし始める人がいます。本来、仕事が合っているか合っていないかはすぐに判断できるものではありません。長く仕事をしていく中で向き不向きがわかります。

しかし、試用期間中は不安定な立場であり、うまくいかないことがあると、仕事が合っていないのではないかと不安になってしまう人がいるのも事実です。たった1回の失敗でも仕事が合っていないと感じる人もいるので、この気持ちになっている場合には立ち止まって見つめ直す必要があります。

何度指導されても対応できない

試用期間中は間違うことが普通であり、できないことが当たり前なので、できなければ指導を受けるのが当たり前です。そのため、教える側は何度でも指導を行います。しかし、何度指導されたところで同じような失敗をすると、人によってはきつい指導になってしまうことがあるかもしれません。

何度指導されても対応できない状況になると、さすがに自信を失う人がいてもおかしくなく、この仕事が向いていないのではないかと自分を追い込んでしまう人がいるかもしれません。何度指導されても対応できない場合、改めて原因を探ってみましょう。

厳しく指導を受けた

会社は営利活動を行って利益を出し、その利益が給料の原資となっていくので、学校のような環境ではなく、仕事ができなければ厳しく指導を受けるのは致し方ないことです。もちろん不条理なことで起きるパワハラのケースもありますが、能力不足を指摘する形で厳しく指導を受けることも当然のようにあります。

若い世代を中心に怒られ慣れていない人の場合は、厳しく指導を受けることで著しくやる気を失い、試用期間中であっても退職を検討し始める人が出始めます。厳しく指導を受けたので辞めたいという考え方は今の時代では十分にあり得ると言えるでしょう。

試用期間中に能力不足を痛感して辞めるメリット

試用期間中に能力不足を痛感し、辞める決断に至った人も多くいます。この場合、実際に辞めてどんなメリットがあるのかをまとめてみました。

  • 仕事のストレスや悩みがなくなる
  • これ以上自信を失わずに済む
  • 新卒であれば第二新卒のチャンスがある
  • 早めにスキルを磨いてキャリアアップを目指せる

辞めるまでの精神状態は不安定であり、自信を著しく失っているので、辞めることでこれらが改善される可能性は十分に考えられます。また早々に見切りをつけることで新たな仕事を見つけられる可能性もあるのです。ここでは、実際に辞めて得られるメリットをまとめました。

仕事のストレスや悩みがなくなる

試用期間中に能力不足を痛感する状況になると、自分自身が仕事についていけない、指導を受けていても自分でできないなど、なかなかうまくいかない状況と言えます。その結果、仕事のストレスや悩み事が色々と出てくるため、仕事に集中できなくなっても不思議ではありません。

また仕事のストレスがかかり過ぎると精神疾患になり、最悪の場合は休職や退職を余儀なくされることもあり得ます。辞めることで仕事のストレスや悩みがなくなれば、新たなスタートが切りやすくなります。ストレスなどに悩まされている場合には早々に見切りをつけるのも手です。

これ以上自信を失わずに済む

能力不足を痛感し、現実を見せつけられると、人は自信を失ってしまいます。自分にはこの仕事が務まらないかもしれないとネガティブな気持ちになるとそのことばかりを考え始め、ネガティブな考えがループし始めます。ループし始めてしまうとより自信が失われやすくなってしまうのです。

その点、試用期間中に辞めることになれば、こうしたループから解放されます。新たな仕事を始め、順調に仕事をこなせるようになった際、以前の状況を客観的にみられるようになるでしょう。自信がゼロになってしまうような状況を避けるためにも、早めに辞めるのも1つの考え方と言えます。

新卒であれば第二新卒のチャンスがある

新卒で入社する場合、社会人経験が初めてなので、こんなはずではなかったと愕然とすることがあります。向いている向いていないもなかなかわからない中で仕事をしていくので、自信も失われやすく、仕事に対する意欲・やる気が上がらないこともあるでしょう。

一方で新卒は第二新卒のチャンスがあります。第二新卒は入社3年以内に辞めた新卒などを対象にしており、第二新卒を重視する企業も少なくありません。新卒入社の場合には早々に辞めても第二新卒のルートがあるため、それを狙っていくのもいいでしょう。

早めにスキルを磨いてキャリアアップを目指せる

能力不足を痛感する際、どのような能力が不足しているのか、何を磨かなければならないのかを思い知らされます。能力不足の中身、磨くべきスキルがわかれば、あとは努力あるのみです。仕事を辞めてスキルを磨く必要がある場合にはその道を模索するのがいいでしょう。

近年は学び直しなど、社会人が学ぶことは決して珍しいことではなくなっています。早めにスキルを磨き、即戦力となるような存在となり、キャリアアップを目指していけば、早めに見切りをつけたことがプラスに働きます。

試用期間中に能力不足を痛感して辞めるデメリット

能力不足を痛感したことで退職し、辞めるメリットを感じられた人がいる一方、辞めたことでマイナスに感じた人もいます。

  • 履歴書に短期間で退職したことを記載しなければならない
  • 早期退職が癖になる場合がある
  • 実は仕事が合っていたのに見切りをつけるのが早すぎた

早めに見切りをつけることはもちろん悪いことではありませんが、時に裏目に出てしまうことがあるのも事実です。ここからは辞めるデメリットについてご紹介していきます。

履歴書に短期間で退職したことを記載しなければならない

試用期間中とはいえ、会社に所属していたことはまぎれもない事実です。そのため、退職して新たな会社に転職しようとする際、履歴書に前職のことを記載しなければなりません。試用期間中の退職なので数か月程度しか会社に在籍しておらず、そのことが履歴書で明らかになってしまいます。

なぜ数か月で辞めることになってしまったのかは、転職活動では何度も聞かれるでしょう。それは採用しても数か月で辞められてしまってはたまったものではないからです。数か月で辞めてしまった理由を伝えるほか、再発防止策などを示していくことが求められるでしょう。

早期退職が癖になる場合がある

早めに見切りをつけることは特段悪いことではありません。しかしながら、あまりにも見切りをつけすぎてしまうと、見切りをつける行為そのものが癖になってしまうことがあります。早期退職が癖になると、履歴書にもその事実をどんどん書かなくてはならなくなり、説明も大変です。

もちろん、早期退職の理由がちゃんとしていて、あくまでもスキルアップ、キャリアアップのための早期退職であれば何の問題もありません。あとは説明ができるかどうかがポイントになるでしょう。

実は仕事が合っていたのに見切りをつけるのが早すぎた

見切りが早いことはすぐに諦めやすいなどネガティブに捉えることができます。もう少し粘っていればモノになったかもしれないのに、これ以上やってもしょうがないと早々に諦めてしまうのは時にマイナスになることもあるのです。

特に本当は仕事が合っていたのに、ちょっとの失敗で自信を失ってしまったケースではあっさりと辞めてしまい、後になって仕事が合っていたのではないかと後悔するケースにつながりやすくなります。

試用期間中に能力不足を痛感して辞める際の手順

試用期間中に能力不足を痛感して辞める際にはちゃんとした段取りが存在します。その段取り・手順に従うことが求められます。

  1. 直属の上司に辞めたいと伝える
  2. 退職届を提出する
  3. 退職に向けた手続きを進める

この手順は基本的に試用期間中であっても、普通に正社員として働いている場合でも基本的に変わりません。ここからは辞める際の手順についてご紹介します。

直属の上司に辞めたいと伝える

最初に行うのは直属の上司に辞めたいと伝えることです。教育係である先輩社員に辞めたいと伝えたいところですが、退職の申し出を行うのは基本的に直属の上司に対して行うものであり、教育係である先輩社員に対してはそのあとに行う流れです。

仮に教育係である先輩社員に先に伝えてしまうと、直属の上司の立場がなくなってしまいます。またスムーズな退職を目指していくためには直属の上司から話を行っていくことが求められます。

退職届を提出する

次に行うことは退職届の提出です。退職届を出すことで退職の申し出があったことを示すことができ、正社員としての契約だった場合には退職の申し出から2週間後に辞めることが可能となります。

試用期間中なので、退職の引き止めを行う、退職届を受け取らないようにするということは起きにくいでしょう。

退職に向けた手続きを進める

退職届の提出が終わったら、あとは退職に向けた手続きを進めていきます。会社から支給された貸与品の返却を始め、社会保険の切り替え準備など、退職に向けた手続きをスムーズに行うためにやれることから始めていきます。

試用期間中に能力不足を痛感しながらも乗り越えるための対処法

試用期間中に能力不足を痛感し、辞めたいと思った人も多いでしょう。しかし、その段階で何とか乗り越えて一人前の社員になる人もいます。ここでは乗り越えるための対処法をまとめていきます。

  • 時間をかけて仕事を覚える
  • できたことをノートに書く
  • 指摘されたことはメモに書き留める
  • 休みの日は休養に専念する

すぐに仕事をモノにすることは難しく、仕事を覚えるにはそれなりに時間がかかるものです。ついつい視野が狭くなりがちですが、視野が狭くならないように対処法を覚えておくことが求められます。

時間をかけて仕事を覚える

仕事を覚えるにはどうしても時間がかかります。すぐに仕事を覚えて、モノにできる人はかなり限られます。そのことを踏まえ、時間をかけて仕事を覚えていくことを念頭に置いて仕事をこなしていくことをおすすめします。

今指導している先輩も上司も誰しもがすぐに仕事ができたわけではありません。むしろ新入社員時代はあまり評価されていなかったのに、持ち前の努力で挽回したという人もいます。もっと言えば、能力不足を痛感しながらもそれでも食らいついた人たちが先輩や上司と考えれば、学ぶことはたくさんあるでしょう。

すぐに仕事を覚えればこれに越したことはありませんが、時間をかけて着実に仕事を覚えていくことも大事なことなのです。

できたことをノートに書く

能力不足を痛感して辞めたい状況は何かと自信が失われやすく、今後やっていけるだろうかと思わずネガティブになりやすい状況です。すると、どんどん自信が失われやすく、ネガティブな考えばかりが頭の中をぐるぐる回ってしまいます。そこでおすすめなのができたことをノートに書くことです。

ノートに書くことでアウトプットができるほか、その日に何ができたかを改めて読み直していくことで、自分ができることが可視化され、その事実を再認識できます。

指摘されたことはメモに書き留める

試用期間中はたくさんの指導・叱責を受けることになります。指導を受けた場合にはその内容をメモに書き留めていくことがおすすめです。注意されたことをメモに書き留めていくと、今後何に注意をしなければならないかがはっきりと示されているので、注意深く対応できるようになります。

さらに発展させる人だと、毎日のメモをノートに貼り付けることでまとめていく人がいます。メモを書いただけで満足することを避けられるほか、今後誰かを指導することになる場合にメモをまとめたノートがいいバイブルとなります。指摘されたことを忘れないためにもメモに書き留めていきましょう。

休みの日は休養に専念する

能力不足を痛感して辞めたいと感じている状況は、体が疲れている可能性が高く、正しい判断ができない可能性も考えられます。ずっと仕事をし続けることで視野が狭くなり、早まった判断をしてしまうことがあります。

そんな時だからこそ、休みの日は休養に専念することをおすすめします。休養に専念することで精神的なダメージを回復でき、いいリフレッシュになります。休み明けは常にリフレッシュされた状態で専念できれば、早まった考えはしなくなるでしょう。

もちろん休みの日は遠くに出かけてリフレッシュを行うのも1つの手です。全力で遊ぶことでストレス発散につなげることもできます。ですが、慣れない環境で仕事をし続けることはそれだけ体力を消耗しやすく、次第に疲れが蓄積します。社会人は体力回復も立派な仕事の1つなので、最初のうちは休養に専念しましょう。

試用期間中に辞めたい時は退職代行サービスでスムーズに辞めよう!

どうしても試用期間中に辞めたい場合には退職代行サービスがおすすめです。試用期間中は柔軟に対応してもらえるところも多いですが、退職代行サービスに依頼を行うことで、よりスムーズに辞めやすくなるほか、サポートも万全です。

退職の申し出を第三者が代わりに通知する形であれば、費用も抑えて頼めます。有期契約を結んでいる場合など、即日退職に会社の合意が必要な場合などは退職代行サービスの活用を目指しましょう。そして、再スタートを早めに切って自分にとって理想な環境を手に入れられればベストです。

退職代行サービス「EXIT」