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会社を辞めたい…つらいと感じる理由や対処法、仕事を退職するリスクも紹介

会社を辞めたい…つらいと感じる理由や対処法、仕事を退職するリスクも紹介
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。
  • 「給料が上がらない」
  • 「残業が当たり前の毎日で自由な時間が欲しい」
  • 「今のキャリアでは将来が不安」

上記のような様々な懸念点から会社を辞めたいという気持ちが徐々に強くなってきます。ですが、本当にその気持ちのまま辞めても大丈夫なのか、辛いと思っていても我慢して今の会社で働き続けるべきなのか不安になってくる人もいるでしょう。

本記事では、仕事を辞めたくなるよくある理由や、今の会社を退職した方がいい人、そして会社を辞めることで発生するリスクについてもご紹介します。どんな理由で会社を辞めることが多いのかを把握することで、自分が辞めたいと思う気持ちは、世間から外れていない普通のことなんだということにも気づくことができるでしょう。

会社を辞めたいと感じる理由

会社を辞めたいと感じる理由は人それぞれです。実際に退職した人の中でありがちな理由が以下の6つです。

  • 仕事に対するやる気が出ない
  • 長時間労働が頻繁に発生している
  • 上司や同僚との関係が劣悪
  • 給与が低く不満がある
  • 今後のキャリアに見通しがつかない
  • 仕事先との価値観が合わない

仕事に対するやる気が出ない

仕事に対してやる気が出ないという理由で会社を辞める人も多いです。仕事は日々生活するためのお金を稼ぐために必要ですが、今の会社を辞めると今後一切手に職をつけられなくなるということはありません。

仕事に対するやる気が出ない理由は様々ですが、「仕事内容が自分に合わない」「通勤に時間がかかる」「会社都合で転勤することになった」などの理由で会社を辞める人がいます。

仕事に対するやる気がまったく出ないまま今の仕事を続けてもパフォーマンスが下がるだけでなく、集中力も低下してミスを頻発する事態にもなりかねません。

長時間労働が頻繁に発生している

会社を辞めたいと思う理由の中で特に目立つのが長時間労働です。法律上は「使用者は、原則として、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけません。」とされていますが、会社によってはこの8時間を超えた長時間労働が常習的に行われているのが現状です。参考サイト:労働時間・休日 – 厚生労働省

今の会社でも定時退社することがほとんどなく長時間労働が当たり前になっている場合、疲労が溜まりやすくなってしまい、最悪のケースではうつ病になって社会復帰が困難になってしまうこともあります。そのため、長時間労働が常習化している会社では、辞めたい・辛いという気持ちが強くなってもおかしくありません。

上司や同僚との関係が劣悪

上司や同僚とのコミュニケーションが上手くいかない場合も会社を辞めたいと感じやすいポイントです。特に上司や同僚との関係が良くない場合、社内で相談する相手がいない状態になってしまうため、会社に出勤しているにも関わらず孤独感に苛まれがちです。

一度その孤独感を自覚してしまうと「何のために働いてるんだろう…」という自己嫌悪に陥ってしまうため、会社を辞めたいという気持ちに素直に応えて、退職を申し出たほうがいいかもしれません。また、パワハラやモラハラ・セクハラなどのトラブルが発生していた場合、退職するか上層部に報告、労働基準監督署などの機関に匿名で相談するのも推奨します。

給与が低く不満がある

仕事量に対して給与が低い場合も、会社を辞める人が多発する理由の一つです。

日本では約30年間平均給与が横ばいで上がっておらず、同じ会社に勤務し続けても給与が上がる可能性が低くなっています。そのため、給与を上げるなら転職して給与水準が高い会社に転職したほうがいいという考えを持つ人も少なくありません。参考サイト:民間給与実態統計調査結果 – 国税庁

そのため、「給与が低すぎて普通の生活でさえ厳しい」という人もいれば「今の会社は給与が上がる望みが薄いから転職しよう」という前向きに考えている人もいます。上司や人事部と交渉するのも一つの手ですが、今の会社を辞めて転職するのも有効な手立てと言えるでしょう。

今後のキャリアに見通しがつかない

会社の業績に暗雲が立ち込めているなど、現在のキャリアに展望が見られない場合も会社を辞める理由の一つとしてあげられます。

会社の業績が著しく悪化した場合、真面目に勤務しているにも関わらず給与の未払いが発生したり、場合によっては社長が夜逃げして突然路頭に迷う事態に発展してしまうことがあります。

仮に業績悪化・倒産などで給与の未払いが発生しても未払賃金立替払制度を利用することで立て替え払いを受けることができますが、手続きの兼ね合いからすぐに支払ってもらえるわけではありません。

そのため、取り返しがつかない状態になってしまう前に、退職して新しい会社に転職することもよくあります。

仕事先との価値観が合わない

仕事へのモチベーションを維持する上で、会社と価値観が合うかどうかはとても重要です。仕事に対する考え方が合わないとやる気を失ってしまったり、「なぜこんな会社で働いているんだろう」といったネガティブな思考に陥ってしまうことがあります。

特に仕事に対するこだわりを大事にしている方は、価値観が合わない会社では働きたくないと思う人も少なくありません。同じ業種・職種でも会社は数多くあるので、給与などの待遇は満足してるものの仕事先と価値観が合わないという人は、思い切って会社を辞める方向に舵を切るのもいいでしょう。

会社を辞めたい時の対処法

会社を辞めたいと思っても、すぐに退職届を出すという行動ができる人は少ないでしょう。

退職において一歩踏み出せない人は、以下のことを実践してみるといいでしょう。

  • 仕事を辞める理由を明確にしてみる
  • 自己啓発本を読む
  • 異動願いを出す
  • 転職先を探してみる思い切って辞める

仕事を辞める理由を明確にしてみる

なぜ今の会社を辞めたいと思ったのか、一度整理してみましょう。特にネガティブな思考に陥っていたり、怒ってしまっている人は冷静に物事を判断できていないこともあるので、箇条書きでもいいので辞めたいと思った理由を書き出して整理するといいでしょう。

辞めたい理由を整理してみると、本当に辞めたほうがいいのか辞めずに続けたほうがいいのかが明確になりやすく、辞める場合は自信を持って今の会社を辞めることができるでしょう。

自己啓発本を読む

自己啓発本を読むことも会社を辞めたい時にするべき行動の一つです。自己啓発することで視野が広がり、自分の思考力を高めたり、強いメンタルを手に入れることができます。自己啓発をなにもないところから実践するのは難しいですが、自己啓発本を読めば何をすればいいのか、どういう考え方を持てばいいのかといった物事を効率よく吸収できるので、おすすめの対処法の一つです。

異動願いを出す

今いる部署内に居づらいと思っている場合、異動願いを出してみるのも一つの手でしょう。会社目線だと人が一人辞めると空いた穴を埋めるために新しい人材を募集しないといけないため大きなコストがかかります。

そのため、会社を辞めずに異動するだけで会社にいてくれるのであれば異動願いを認めてくれることもあります。ただし、現在の業務と関連性がない場合は実務能力の面で異動願いが通らないことも多いので、現在の役職とは全く関係ない部署への異動を希望する場合は、それ相応の意思表示を行うようにしましょう。

もし異動願いを通せなかったとしても、どの部署なら異動に期待できるか人事部と相談するのもおすすめです。異動願いが通らなかった理由が「適性がない」「申し出先の部署の枠が空いてない」だった場合、異動願いで出していない別の部署への異動なら認めてもらえることがあります。

転職先を探してみる

会社を辞める上で一番困るのが、転職先が決まるまで給与を得られないということでしょう。そのため、今の会社を辞める前に転職先を探すのも一つの手です。

  • ハローワークで求職の申し込みを行い、積極的に転職活動を行う
  • 雇用保険の被保険者期間が過去2年間で通算12ヶ月以上ある

この2つの条件を満たした場合であれば、自己都合退職でも失業手当を貰えますが、今の会社の給与を満額もらえるわけではありません。転職先の会社を探すのは今の会社を辞める前でも可能なので、安定して給与がもらえている間に、新しい会社を見つけるといいでしょう。

思い切って辞める

今すぐにでも辞めたい場合、思い切って辞めるのもいいでしょう。頭の中が会社を辞めたいことで覆い尽くされている場合、精神的に疲弊している可能性があります。もし、数ヶ月〜1年程度生活できる貯金があるなら、それを使って仕事をせずにリフレッシュする期間を設けてみるといいでしょう。

本当に辛くてこのまま続けるとうつ病などの精神的な病にかかってしまうかもしれないという場合は、思い切って辞めてみてください。

会社を辞めるべき人の特徴

人にとっては、できるだけ早く会社を辞めた方がいいケースもあります。特に辞めた方がいいケースとして以下の3つがあげられます。

  • 体調不良が起き始めている人
  • 今後のビジョンが明確に見えない人
  • 環境改善の余地がない職場に勤めている人

これらのケースに当てはまる人は、今の会社を辞めるために新しい転職先を探す行動を起こしたほうがいいかもしれません。

体調不良が起き始めている人

強い疲労感や精神的ストレスに追いやられていると、体調不良が表面化することがあります。一般的な風邪などの病気であれば、ただ体調を崩しただけのこともあります。しかし「夜にしっかり寝られない」「頻繁に風邪や熱が出る」「なんでもかんでもネガティブに捉えてしまう」といった症状が起きている場合、会社の仕事が原因で体調不良になっている可能性があります。

体調不良によるメンタル不調を引き起こしている場合、自律神経失調症など自覚することが難しい病気を患っている可能性もあります。、感情をコントロールできなかったり、夜にベッドに入るとなぜか泣き出して枕を濡らしてしまう場合は、心療内科などに相談しにいってもいいかもしれません。

特に、長時間労働やパワハラ・モラハラ・セクハラが常習化している会社では要注意です。これらに当てはまる場合はできるだけ急いで今の会社を辞めたほうがいいかもしれません。

今後のビジョンが明確に見えない人

今の会社に対して今後のビジョンが全く見えないと確信がある人も辞めたほうがいいでしょう。今後のビジョンが見えないということは昇給も望めないほか、ボーナス削減、場合によってはボーナスが完全になくなる可能性も十分にあります。

ビジョンが見えない会社で働き続けるより、新しい転職先の会社でキャリアを積み重ねるほうが将来の展望が明るいケースが多いので、今後のビジョンが明確に見えない場合は今の会社を辞めるべきでしょう。

環境改善の余地がない職場に勤めている人

「長時間労働の改善の見込みなし」「パワハラやモラハラなどのハラスメントの改善の余地もなし」「給与もまるで上がらない…」

このような、勤務環境がまるで改善されない会社に勤めている場合は、より環境が整っている別の会社に転職したほうがいいでしょう。勤務環境の改善がされる見込みのない会社は体力的にも精神的にも疲弊しやすいです。今の社内体制など環境に不満がある場合は、今の会社を辞めて新しい会社に行くのが、自分が働く環境の改善への一番の近道かもしれません。

辞めたい会社を退職するリスク

会社を辞めることに対しては一定のリスクが存在します。

  • 収入が不安定になる
  • 一時的にキャリアが停滞してしまう
  • 心理的にストレスを感じる可能性がある

これらリスクを把握しておかないと毎日の普通の生活ですら困難になる、働かずに毎日過ごすことによる強いストレスに襲われることもあるので、会社を辞めることに対するリスクについて見ていきましょう。

収入が不安定になる

会社を辞める上で一番のリスクが、収入が不安定になることです。会社を辞めると当然給与の支払いがなくなるので、転職先の会社が決まるまでは貯金だけで生活することになります。

副業をしている場合は、月収が大きく少なくなることがあっても安定はしますが、それでも貯金が減っていくことにはかわりはありません。半年〜数年程度生活できる収入があれば転職先をゆっくり探す余裕を作れますが、そうでない場合はできるだけ早く転職先を見つける必要があります。転職先を見つけるのは退職前でも行えるので、収入が不安定な期間の生活を不安視している場合は、できる限り今の会社を辞める前に新しい会社を見つけるようにしましょう。

一時的にキャリアが停滞してしまう

会社を辞めると一時的にキャリアが停滞します。会社を辞めて働いていない期間は一切の実務経験を詰むことができないため、転職先で勤務し始めるまでキャリアを成長させることができません。

なので、キャリアの形成を第一に考えている場合は、退職から転職先の初出勤日までの空白期間が短くなるように調整する必要があります。今の会社に在籍しながら転職先の会社が決まった場合、入社時期を調整してくれることが多いので、空白期間を短くしたい場合は退職日と転職先の初勤務日が近くなるように調整しましょう。

心理的にストレスを感じる可能性がある

今の会社を辞めることがかえってストレスになることがあります。今の会社を辞めることで社内で感じていたストレスから解放されますが、会社を辞めることによる新しいストレスに襲われる可能性が高いです。

  • 貯金がみるみるうちに減っていく焦り
  • 転職先がなかなか決まらない焦り
  • 平日の日中に働かずに日々を過ごすことに対する焦り

会社に勤めていたときには感じることがないストレスに悩まされるため、焦りを感じやすい人だと強いストレスが日常生活に支障をきたすかもしれません。特に貯金が減り続けるストレスと転職先がなかなか決まらない焦りを意識してしまうとストレスを溜め込みやすいです。最悪の場合はうつ病などの精神病を引き起こしてしまう可能性があります。

また、本来であれば働いているはずの平日の日中が全て自由時間になるため、何もしないということがストレスになることもあります。もしこのようなストレスを感じてしまうかもしれないという人は、毎月安定して給与を貰える今の会社を辞める前に転職先を決めましょう。そのあとに退職手続きを取るようにしましょう。

これらのストレスは転職先が事前に決まっているとストレスとして感じづらい要素なので、会社を辞めた後に強いストレスに襲われるのは避けたいという方は、退職前に転職先を決めておいてください。

辞めたい会社で行動しないことが一番のリスク

辞めたいと感じる会社で何も行動しないことが一番のリスクです。不満はあるけど転職活動が面倒だから我慢しようと言った考え方でいると、いざトラブルが発生したときに対応が面倒になります。また、疲労が蓄積していくと自覚がないうちに精神的に病んでしまったり、過労で倒れてしまうこともあるでしょう。

退職したいけど上司に何を言われるのか分からなくてビクビクしているという人は、退職代行サービスに頼ることも検討してみてください。

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