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試用期間中に退職したいけど難しい?退職理由や納得されやすい伝え方を紹介!

試用期間中に退職したいけど難しい?退職理由や納得されやすい伝え方を紹介!
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。
  • 「試用期間中に退職がしたい」
  • 「試用期間に辞めるための理由はどうすればいい?」

上記のように試用期間中に退職することは可能なのか?であったり、その際の退職理由について気になる方も多いのではないでしょうか?

結論から言うと試用期間中でも退職することは可能です。今回は以下の内容について紹介します。

  • そもそも試用期間とは?
  • 試用期間中でも退職できる理由
  • 試用期間中におけるよくある退職理由/おすすめ退職理由
  • 試用期間中に退職するまでの流れ

本記事には、試用期間中でもスムーズに退職するためのヒントが盛り込まれていますので、参考にしていただければと思います。記事の後半では、辞める際の注意点についても紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも試用期間とは?

試用期間とは、本採用の前に従業員の能力や適性を会社側が評価し、従業員自身も会社の環境や仕事内容を理解する機会を得ることができる期間のことを指します。

一般的に1〜6ヶ月の間で設定されており、試用期間が終了すると正式な社員となります。企業によっては、1年ほどを期間として設定することもあると言われています。

2週間前の申し出なら試用期間中でも退職できる!

結論から言うと、試用期間中であっても、2週間前に申し出をすれば退職を希望することが可能です。

日本の労働法における退職に関する規定は、主に「労働契約法」に基づいており、労働契約法第16条には、労働者が退職する際の手続きについて以下の規定があります。

労働契約の解除 

第十六条 労働者は、二週間前に解除の意思を通知しなければ、労働契約を解除することができない。ただし、賃金、退職手当その他の解除によって生ずる請求権について、相当の額を供託したときは、この限りでない。

引用:労働契約法(e-Gov法令検索)

会社の就業規則によっては「1ヶ月前」や「2ヶ月前」など別の期間が設定されている場合もありますが、法律は就業規則よりも優先されるので、試用期間中でも問題なく退職は可能となります。ただ当然ですが、「法律がそうなので」ということだけで退職してしまうと関係性は悪化すると思いますので注意が必要です。試用期間だからといって辞められないという訳ではないということを理解し、円満に退職できるように進めてもらえればと思います。

試用期間中でよくある退職理由

試用期間中でよくある退職理由として、以下の4つがあげられます。

  • 社風や雰囲気が合わなかった
  • 求めていた環境ではなかった
  • 労働条件が想定したものと異なる
  • より良い仕事先が見つかった

具体的にそれぞれの理由について見ていきましょう。

社風や雰囲気が合わなかった

いざ入社してみたら社風や雰囲気が合わず、試用期間中に退職すると言う方は珍しくありません。

例えば、社員が協力的でオープンな職場文化を期待していたが、実際の職場は競争が激しく、情報が閉じられていて少しギスギスした雰囲気を感じて、入社前にイメージしていたものとギャップを感じた、などです。

同僚間での知識や情報の共有が少なく、一人で問題を解決しなければならない状況が多かったりすると入社後すぐの社員にとってはプレッシャーが大きいですし、上司からのフィードバックが否定的であったり、励ましや肯定的な評価が少なかったりするチームに配属されたりすると同様にストレスを感じてしまうでしょう。新入社員にとってはなかなかハードな状況かと思います。

実際に、試用期間中に辞めたと言う口コミをTwitterから確認することができました。

「試用期間中に辞める=目ぼしい求人がほぼ応募済み」という哀しい状況に陥っているなう#試用期間中#退職#また会ったね求人広告

引用:Twitter

試用期間中の退職は履歴書に書かなくていいし。無かったことにできる待遇が聞いてた話と違いすぎたとか、試用期間中にクーリングオフだよ

引用:Twitter

求めていた環境ではなかった

入社前には創造的で自由度の高い業務を期待していたが、実際は単純作業が中心で、新しいアイデアを提案する機会が少ないなどの、求めていた環境ではなかったということでも、試用期間中に退職する理由の一つとしてあります。

例えば、WEBメディアを運営しているチームにジョインし、コンテンツの企画や編集方針などの策定をするつもりで入社するも、実際には執筆された記事の内容のチェックや入稿作業など、比較的作業的な業務を任されることが多かったなどです。

実際に、こういったことが理由で試用期間中に辞めたと言う口コミをTwitterからも確認できます。

【速報】試用期間延長中の新人、今年度いっぱいで退職が決定。これで今年度の新採用は、全員2年目を迎えることなく退職することに。

引用:Twitter

労働条件が想定していたものと異なる

試用期間中に退職する理由として、金銭面における労働条件の不一致もあります。具体的には、以下のような状況が挙げられます。

給与が低い 入社前に想定していた給与と実際に支払われる給与が大幅に異なる場合
待遇が悪い 予想していた以上に劣る福利厚生(例:健康保険、退職金、休暇)
未払いまたは遅延がある 給与の未払いや遅延が発生が発生
昇給・昇進の見込みがない 職場での成長や昇進の機会が明確でない、または期待していたよりも遠い将来になると感じた場合

金銭的な問題は、生活に支障がでる内容ですので社員にとっては不安になりますし、そのまま働いていて大丈夫かと考えるのは当然ですね。

より良い仕事先が見つかった

試用期間中に退職する理由として「より良い仕事が見つかった」というのもあります。採用している企業からしたら「非常識だ!」と思われる内容ですが、実際のケースとして発生しているのが現実です。

新しい職場で働き始めたものの、さらに魅力的な職のオファーが来たため、そちらを選択してしまったということです。

企業側からすると怒りたくなりますよね。採用には一定のコストがかかってますし、人で成り立っている企業として採用は重要なミッションで、やっと採用できて入社してくれた期待の人材に、転職が決まったから試用期間中に辞めるというのは、退職理由として伝えるのはちょっとした覚悟が必要でしょう。

実際にこのような理由で退職した方の口コミを、Twitterで確認できました。

年上のアシスタント女史も良い仕事が見つかったので3末で退職することになった。後任を探し始めたが、よい人はなかなか居ない。

引用:Twitter

転職理由聞いたら「現職も悪くないが、今の生活環境でより良い仕事が見つかったから」とのことこういう前向きな理由の退職は応援したくなる

引用:Twitter

試用期間中でも納得されやすい退職理由

実際に試用期間中に退職する場合、以下の退職理由が使用できればスムーズに進められる可能性があります。

  • 病気や怪我で働くことが難しい
  • 家族の介護など家庭の事情

上記を退職理由として使える場合は、止むを得ない状況であることから退職を承諾されやすく、変なトラブルが発生することなく退職できる可能性が高いです。

病気や怪我で働けない

1つ目の納得されやすい理由は、病気や怪我で働くことが難しいという理由です。

自身の健康状態が原因であるため、非常に説得力があります。企業としても健康が最優先であると思いますし、病気や怪我で長期間働けない状態になった場合、無理に雇用関係を継続する判断はしにくいでしょう。

企業も理解してくれると思いますし、将来別の職場で働く際にもネガティブな印象を与えにくいと思います。

実際に病気や怪我で退職した人の口コミ、評判は、以下のとおりです。

怪我や病気(精神的なものも含む)で仕事を休むからの退職で傷病手当が貰えますが、ちゃんとハロワで手続きすると傷病手当受給期間が終わってから失業給付を受けれるようになります。(傷病手当最大18ヶ月間+失業給付)でも空白期間をやたらと突いてくる諸企業どうにかならん?

引用:Twitter

家族の介護など家庭の事情

2つ目の納得されやすい理由は、家族の介護など家庭の事情です。

家庭の事情、特に家族の健康状態が急変した場合などは、急な退職も理解されやすい理由となります。

家族を支えるため、一時的に働くことを選ばないという選択は、多くの人が共感してくれます。家庭の事情で退職した場合、人間性を疑われることも少なく、再度就職活動をする際にも大きな支障をきたすことは少ないでしょう。

試用期間中に退職するまでの流れ

試用期間中に退職するまでの基本的な流れは、以下のとおりです。

  • 上司に退職することを伝える
  • 退職届を提出する
  • 退職日までに業務の引き継ぎを行う
  • 退職日に契約が終了する

上記の流れを押さえることで、スムーズに退職を進められるはずです。具体的にそれぞれの流れを確認しましょう。

STEP1.上司に退職することを伝える

まずは上司に退職する趣旨を伝えましょう。

試用期間中であっても、できるだけ早めに上司に退職の意向を伝えることで、会社側も次の採用計画を立てるなど対策を講じやすくなります。 また、退職の理由を明確に伝え、しっかりと理解してもらうことで後のトラブルを避けることができます。

上司に伝える際のポイントは、以下の3つです。

  • 2週間以上前に上司に直接話す
  • 退職理由を書面で整理
  • 感謝の意を伝える

特に試用期間中の場合は、退職理由に注意して伝えるのが重要です。

STEP2.退職届を提出する

退職することが決まれば、退職届を提出しましょう。

退職届を提出する前に、必要な書類が全て揃っているか確認してください。提出期限を守り、遅れないようにしましょう。また、書類のコピーを自分用に保管することで、後で何か問題が発生した場合に備えることができます。

例えば、必要書類のリスト作成したり提出期限の確認とカレンダーに登録したりすると良いでしょう。

STEP3退職日までに業務の引き継ぎを行う

引き継ぎ資料の作成を丁寧に行い、後任者やチームにスムーズに業務を引き継いでもらえるようにしましょう。

引き継ぎの時間を設け、後任者とのコミュニケーションをとることもおすすめします。

また未完了の業務のリストアップと、それに対する対処法も明記することで、後任者がスムーズに業務を開始できるようになります。

STEP4.退職日に契約が終了する

最後の挨拶で、同僚や上司に感謝の意を伝え、良い関係を保ちながら退職できるよう心がけましょう。

社会保険など、退職後の手続きがある場合、事前に確認しておき、退職後もスムーズに進められるようにしましょう。

職場の設備や鍵の返却も忘れずに行い、最後の日には清々しい気持ちで退職できるように心がけてください。

試用期間中に退職する際の注意点

試用期間中に退職する際の注意点として、以下の3つがあげられます。

  • 辞める意志があることをはっきりと伝える
  • 辞め癖を付けないようにする
  • バックれないようにする

注意点を押さえることで、試用期間中でもトラブルなく退職ができるはずです。ここからは、具体的にそれぞれの注意点について紹介します。

辞める意志があることをはっきりと伝える

試用期間中に退職を考える場合、その意志をはっきりと伝えることが重要です。

曖昧な態度ではなく、明確に退職の意向を上司や人事に伝えましょう。その結果、双方が次のステップを明確にし、無駄な時間を避けることができます。

また、上司や企業によっては、退職の理由も明確に伝え、将来のキャリアについての考えも共有すると良いでしょう。

今後のキャリアにいい影響を与える可能性があります。

辞め癖を付けないようにする

試用期間中に退職を繰り返すと、「辞め癖がある」と見られ、将来の就職活動に影響が出る場合があります。

一つ一つの職を大切にし、軽易に退職を決断しないよう心がけましょう。

もちろん、自身の健康や人生設計に合わない場合には退職を選択することも大切ですが、その際は冷静に状況を分析し、将来にわたって自身のキャリアにどのように影響するかを考慮することが重要です。

バックれないようにする

「バックれる」とは、退職理由を明示せず、突然無断で職場を去る、あるいは連絡もせずに出社しなくなる行為を指します。

バックれるという行為は、信用の失墜はもちろん、法的なトラブルにもつながる可能性があります。バックれてしまうと、今後の就職活動に大きな影響が出ることが一般的です。新たな職場でも信用されづらくなり、良い条件での採用が難しくなるでしょう。

また、同業界内での評判も落ち、将来的に大きなデメリットとなります。

仕事における困難やストレスを理由に無責任な行動を取らず、適切な手続きを経て退職することが、自身のキャリアと人間性を保つ上で極めて重要です。

試用期間中における退職のQ&A

試用期間中における退職のQ&Aとして、以下の4つがあげられます。

  • 有期雇用の場合でも退職できる?
  • 給与や福利厚生はどうなる?
  • 転職に影響が出てしまう?
  • 損害賠償を請求される?会社からのペナルティは?

ここからは、具体的にそれぞれについて解説していきます。

Q1.有期雇用の場合でも退職できる?

有期雇用契約でも、契約期間中に退職することは可能です。

ただし、契約によっては、一定の期間を経過しないと退職できない場合もあります。

また、契約に解除の条件が明記されている場合、その条件を守る必要があります。事前に契約内容をよく確認し、必要であれば退職代行サービスを利用も検討してみてください。

Q2.給与や福利厚生はどうなる?

退職時には、最後の給与とともに、未払いの賞与や残業代、有給休暇の未使用分などが支払われます。

福利厚生については、退職後も一定期間は健康保険などが続く場合がありますが、会社によって異なるため、人事や労働条件を確認しておきましょう。

Q3.転職に影響が出てしまう?

有期契約中の退職は、次の転職活動に影響を及ぼす可能性があります。

新たな雇用者は、前職での契約期間を短く切り上げた理由を知りたがる可能性は高く、説明が求められることがあります。

その際は、なるべくポジティブな理由を伝えることが重要です。

Q4.損害賠償を請求される?会社からのペナルティは?

有期契約中に退職する場合、損害賠償を請求される可能性があります。

契約に損害賠償の条項が含まれている場合や、会社側が実際に損害を受けたと判断した場合に発生します。契約内容をよく理解し、必要な場合は退職代行サービスなどの代行業者を利用するといいでしょう。

試用期間中に会社を辞められない場合は退職代行を利用しよう!

今回は、試用期間中における会社の辞め方や退職理由、注意点について紹介しました。

試用期間とは、新しく採用された従業員がその職場で働く前に一定期間を過ごす期間のことを指し、試用期間中に、従業員の能力や適性を会社側が評価し、従業員自身も会社の環境や仕事内容を理解する機会を得ることが可能です。

就業規則が明確に退職時期について記載されていても、申し出から2週間後であれば法律上は辞めることが可能です。

試用期間中における退職理由は、以下のとおりです。

実際の退職理由の例 おすすめな退職理由の例
・社風が雰囲気に合わなかった

・求めていた環境ではなかった

・病気や怪我で働けない

・家族の介護など家庭の事情

基本的に退職するためには、上司に辞める趣旨を伝える必要があります。しかし、近年では退職代行サービスのように自ら直接辞めることを伝えることなく、退職することも可能です。

試用期間で、退職をしづらいという方は、退職代行サービスを検討されてみてください。

退職代行サービス「EXIT」