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施工管理の求人が多い理由は?仕事内容や応募する際のポイントも紹介

施工管理の求人が多い理由は?仕事内容や応募する際のポイントも紹介

「どうして施工管理の仕事募集が絶えないの?」

「施工管理の仕事内容は?」

「どんな人が施工管理職に合っているの?」

建築物の建設を管理する仕事に携われたら、やりがいは格別です。

建設プロジェクトの中心で活躍できる施工管理職として働けたら、家族や友人にも自身のキャリアを誇れるでしょう。

結論から言うと、施工管理ができる人材が慢性的に足りず、今後も同様の状況が続く可能性が高いため、求人が多い傾向にあります。そのため、建設管理プロジェクトに参画できるチャンスが広がっているのです。

そこで、今回は施工管理の求人が多い理由と共に、施工管理の仕事内容や施工管理で求められるスキル、求人応募の際のコツを順番にお伝えします。

本記事を読むことで、施工管理職になるべく、就職活動の準備をスムーズに進められるようになります。

社員の高齢化

建設業の就業者全体を見ると、高齢化が進んでいます。

建設業は他業種と比較すると、55歳以上の社員が多く、29歳以下の社員が少ないためです。

建設業において、55歳以上の従業者の36%程度を占めており、全産業における55歳以上の就業者比率よりも約5%高いです。

一方で、29歳以下の比率を見ると、全産業平均に比べて約5%低いです。

つまり、全作業平均と比較すると高齢化が顕著な業態であり、高齢社員が引退時期に来ると一気に人員不足に陥ると予測されます。

参考:国土交通省「建設業を巡る現状と課題」

建設業全体として、近い将来に大幅な人材不足時代がやってくることが考えられるため、関連企業は人員獲得に躍起になっています。

建設プロジェクトの増加

日本全体で見ると、建設プロジェクトは減るどころか増える方向性にあります。

なぜなら、新規開発プロジェクトに加えて、建て替えや修繕に関する工事も同時並行で増える傾向にあるためです。

東京オリンピック需要がひと段落しても、様々な工事が全国で同時並行で進んでおり、工事需要は高止まりしています。

例えば、大阪万博におけるパビリオンの建設遅延の原因には、施工能力不足、つまり人材不足が挙げられています。

新規開発プロジェクト 新幹線延伸・リニア新幹線・大阪万博
建て替えや修繕プロジェクト 道路等のインフラ修繕工事・ビルやマンションの修繕や建替・リフォーム

日本では建設プロジェクトが同時期に目白押しな状態のため、工事を施工したり管理したりする人材が恒常的に足りていません。

復興事業の修繕工事の増加

建設工事の中で維持修繕に関する工事の比率が、過去20年で右肩上がりで増えています。

老朽化した道路等の修繕に加えて、甚大な自然災害が頻発して復旧工事が毎年のように必要になっているためです

東日本大震災の復興に関する工事はおおよそ完了していますが、それ以後に発生した自然災害の復旧・復興工事需要が絶えません。

例えば、過去5年間で激甚災害に指定された災害は22件あり、毎年複数件の被害が顕著な自然災害が全国各地で発生しています。

参考:復興庁「公共インフラの本格復旧・復興の進捗状況」、 内閣府「過去5年の激甚災害の指定状況一覧」

そのため、修繕工事も増えており、2019年から2021年の3年間の工事規模は、東日本大震災直後の2011年度と比較して1.6倍程度です。

参考:日本建設業連合会「建設投資の動向 維持修繕工事の推移」

大掛かりな復旧・復興工事が必要な自然災害の多発で、計画外の工事案件が断続的に発生しているため、慢性的な人手不足が継続しています。

ベテラン社員の退職

60歳以上のベテラン社員の退職が進むと、劇的にマンパワー不足になるのは明白です。

60歳以上の社員が建設業全体の25%以上を占めており、ベテラン社員の退職を補充できるだけの若手社員が獲得できていないためです。

2023年の国土交通省の報告によると、60歳以上の建設技能者は全体の25.7%である一方で、29歳以下は11.7%しかいません。

現在の60歳以上の社員は10年後には大半は退職していると考えられるため、工事件数が減らない限り、現状以上に深刻な人手不足が予測されます。

参考:国土交通省「建設業を巡る現状と課題」

現在の建設業は60歳以上のベテラン社員に支えられており、ベテラン社員の退職が続くと、人材不足が不可避です。

技術の進化

建設業界は、人材不足の現状を踏まえて、最新のITを活用して業務の生産性向上を進めようとしています。

建設業はすでに人材不足が露呈しており、人手の確保が困難なことから、ITで人手不足をカバーせざるをえないためです。

国土交通省は2025年までに2018年比で生産性の2割強を目指し、ICTで生産性向上プロジェクト「i-Construction」を推進しています。

特に、アナログ的な業務のデジタル化を進めようとしており、ICTの積極的な取り組みが続いています。

参考:国土交通省「i-Construction~建設現場の生産性革命~」

そのため、建設業においてもICTの活用が得意な人材の取り組みが不可欠です。

現場を広く管理する施工管理者もICTのフル活用が求められる時代になっており、ICTと親和性が高い施工管理者が必要になっています。

施工管理の求人で多い仕事内容

施工管理業務のミッションは、工事を計画通りに進めつつ、求められた要求事項を満たし、かつ、無事故で予算内に終えることです。

ミッションを達成するために、施工管理の仕事は4つの管理業務で構成されています。

  • 工程管理
  • 品質管理
  • 安全管理
  • 原価管理

4つの主要な仕事の概要を把握して、自分の経験やスキルとの適合性を確認しましょう。

工程管理

工程管理は、工事が工期内に完了するように管理をする業務です。

具体的には、以下のような作業を行い、滞りなく工事作業が進められるように取り計らいます。

【工程管理業務の主な内容】

  • 作業の進捗管理
  • 人員の手配
  • 機材の手配

実際の現場では、悪天候や予期せぬトラブルなどにより工事遅延が発生するため、作業工程の見直しや調整をしながら工期を調整します。

工程管理は、工事作業を納期に間に合うようにするために欠かせない仕事です。

品質管理

品質管理は、施工主からの要求品質を実現できるように作業管理する業務です。

設計書や仕様書に記載された内容をもとに、工程ごとに必要な状況を満たしているか確認します。

例えば、作業時の写真撮影をしたり、施工記録を残したりするのは、品質管理業務の一環です。

また、完成時に、仕様を満たしているか確認する作業も含まれます。

施工主の要望だけでなく、法令にも準拠した工事成果に仕上がっていることを担保するために重要なのが品質管理業務です。

安全管理

安全管理は、工事作業が事故なく終えられるよう、安全性の高い工事環境や設備を整える仕事です。

工事作業中の事件・事故を防止するために、安全を脅かす可能性を排除するよう繰り返し行う必要があります。

【安全管理業務の主な内容】

  • 機材や資材の確認
  • 作業員の健康状態の確認
  • 危険な作業環境の排除
  • 不安全行動の排除
  • 工程・工法の状況確認
  • ヒヤリハット事例の共有

無事に工事を終えることが何よりも大切であるため、安全管理の仕事は施工管理の仕事の中でも重要度が高い業務です。

原価管理

原価管理は、工事にかかる費用を当初の予算内に収められるように調整する仕事です。

予算を超えた費用が発生すると、当該工事で見込んでいた利益の確保ができなくなるため、厳格に費用を管理しなくてはなりません。

管理対象の費用は工事に関連する費用全般です。

常に予実管理をして、実際に発生した費用が予算を超えた場合には、計画の見直しなどをしながら、予算に収めるよう工夫が求められます。

原価管理は工程・品質・安全の各種管理業務の影響を受けるため、それぞれのバランスを取りながら進める調整力が重要です。

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施工管理の求人で多い必要とされる人

施工管理の業務にあたる人材として求められる要素は多岐に渡ります。

施工管理の仕事が多岐に渡っており、かつ、建設業特有の業務である点も影響しています。

施工管理に携わる人に求められる要素は5つです。

  • 建築関係への興味
  • リスクマネジメント
  • 計画的思考
  • 技術的知識
  • 責任感やリーダーシップ

とはいえ、最初から全ての要素を満たした人材は稀であり、より多くの要素が該当する人材を各社を採用したいと考えています。

施工管理に興味があるならば、自分にどれほどの適正があるか、事前に確認しましょう。

建築関係に興味がある人

施工管理は建設業に特化した仕事であるため、建築関係に興味がある人ならば、一層重宝されます。

興味ある分野であれば、自ら率先して学んだり、前向きに取り組んだり、長続きしたりする可能性が高いためです。

例えば、同様の経験やスキルを保有する、建築に興味がある人とない人から応募があった場合、興味ある人の方が有利なケースもあります。

志願者の応募動機が単純に報酬や待遇の改善だけの場合、希望に合わないと内定を辞退されたり、短期間で転職される可能性は拭えません。

建設業界は恒常的な人手不足であるため、働き続けてもらえる人材を探しており、退職リスクの低い応募者を選択したいと考えています。

施工管理に限らず建築業界に興味があるならば、ためらわず応募しましょう。

リスクマネジメントができる人

リスクマネジメントの経験やノウハウを持っており得意としている人は、施工管理の仕事との適正度が高いです。

施工管理では、トラブルや想定外の事象に適宜対処しながら、工事を納期内に完了させるよう推進できる能力が求められるためです。

工事作業は、自然も相手にしなければならないため、天候不順などで工事進行が計画通りにならない場合も発生します。

また、工事事情により原価の予実管理が思い通りにならないこともありえます。

予期せぬ事象に対し、冷静に対応して結果を出せた経験がある人ならば、他業種からの転身でも高く評価してもらいやすいです。

施工管理はリスクマネジメントと絶えず隣り合わせであるため、実践経験が豊富にある人なら適正があると判断されやすくなります。

計画的思考が得意な人

施工管理のミッションの1つに工事の納期内完了があるため、計画性を持って仕事に臨める人が求められます。

工事では想定外が起こりやすいため、当初の計画通りに進まないケースは多々あります。

計画から外れても場当たり的な対応ではなく、納期から逆算して対処方法を検討し、立て直しながら工期の順守を目指さなければなりません。

そのため、ゴールを期日内に完了する方法を模索し、実行できるスキルが重要です。

計画の検討・見直し・実行を繰り返しながら、仕事を進める経験があれば、施工管理業務の素養ある人材と言っても過言ではありません。

技術的な知識のある人

施工管理の仕事では、建築に関連する知識を活用しながらの対応が不可欠です。

例えば、施工管理者は設計図面作成に用いられるCADや工法に関する理解など、建築の技術的な知識が求められます。

技術的な知識がなければ、適切な工程や工法も把握できないため、正しい工程・品質・原価管理業務が困難です。

さらに、関連業者や自治体とやりとりをする上でも、最低限の技術的な知識がなければ会話がかみ合わない場合もあります。

技術的知識があれば、施工管理者に必須のコミュニケーションを円滑に進められるため、即戦力人材として判断してもらえます。

責任感やリーダーシップを持っている人

施工管理者は、工事全体を管理する役割であり、様々な立場の人を束ねて、プロジェクトを推進するスキルが求められます。

工事では、複数の協力会社も含め、年齢や立場、職種が異なる人が入り混じるためです。

工事はメンバーが一丸となって業務を進める必要があります。

場合によっては、自分よりも年上の職人とも渡り合う必要もありますが、臆せず工事完遂の目標に向かうリーダーシップが求められます。

さらに、工事全体を管理する役割であるため、トラブルなども自分ごとのように対処する責任感も不可欠です。

そのため、過去にチームで目標達成を牽引した実績があれば、リーダーシップある人材として施工管理に向いていると評価してもらいやすくなります。

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施工管理の求人に応募する際のコツ

就職活動のやり方次第で、希望通りの施工管理の仕事に就くまでの時間や労力が大きく変わります。

施工管理の仕事は、一般的な仕事とは異なり、専門性や経験・実績が一層求められる業務であり、応募方法にもコツが必要になるためです。

具体的には、施工管理の求人に対する応募におけるコツは4つあります。

  • 志望理由を入念に準備しておく
  • 資格や実績をアピールする
  • 履歴書や職務経歴書を詳細に記載する
  • できるだけ多くの求人に応募する

4つの応募のコツを念頭に就職活動を進めて、効率よく自分に合う企業で施工管理の仕事を勝ち得ましょう。

志望理由を入念に準備しておく

施工管理を志望する理由を入念に準備しておくと、選考が進んだ場合にも場当たり的な対応にならず、好印象を残せます。

というのも、志望理由は面接でも必ず確認される内容であり、志望理由から派生する質問が面接で問われるケースが多いためです。

施工管理は、建設業に特化した職種であるため、中途半端な志望理由では熱意が伝わりにくいです。

そのため、過去の経験や仕事に対する考えを整理した、施工管理に特化した志望理由の準備が求められます。

丹念に準備をすれば、自然と頭の中も整理され、面接で問われた場合も端的に回答しやすくなります。

業界や会社を選択する理由に加えて、施工管理を選ぶ理由まで志望理由を洗い出して、論理的に説明できるように準備しましょう。

資格や実績をアピールする

資格や実績は、応募者のスキルを企業側に知ってもらう上で重要な情報です。

資格や実績は、採用企業が応募者を客観的に判断できる材料であるためです。

例えば、資格を保有し、かつ、業務での活用を確認できれば、資格に裏付けされたスキルや能力を認めてもらいやすくなります。

また、仮に関係ないと感じる資格や経験でも、採用側からすると求めている人材と判断してもらえる場合もあります。

そのため、資格や実績については、あるだけ記載して無駄なことはありません。

書類選考では限られた情報で判断が求められるため、資格や実績を明細に記載して、応募先企業にしっかりアピールしましょう。

履歴書や職務経歴書を詳細に記載する

施工管理の仕事では履歴書や職務経歴書の内容が密であると、書類選考を突破できる可能性が高まります。

施工管理は経験がモノを言う仕事であるため、経験数や実績内容が採用企業にしっかり伝わらないと選考対象外とみなされてしまうためです。

提出書類である履歴書や職務経歴書では、これまでの活動を口頭で補足しなくても分かるように、細かく記載するのがポイントです。

履歴書
  • 転職経験がある場合には、その経歴も漏らさず記載する
  • 保有している資格は取得時期も含めて、全て書き出す
職務経歴書
  • 業務上の強みや専門性は箇条書きにて列挙する
  • 経歴では、携わったプロジェクトの期間・工事種類・規模・工事内容・役割を明示する

履歴書や職務経歴書に詳細に記載する過程で記憶も整理され、面接に進んだ際もスムーズな受け答えができるようになります。

採用してもらえるチャンスを棒に振らないよう、提出書面だけであなたの仕事ぶりが具体的に想像可能な書面作成をしましょう。

できるだけ多くの求人に応募する

可能な範囲での、多くの求人募集への応募がおすすめです。

なぜなら、内定をもらえる可能性が高まるだけでなく、複数企業の採用過程で自分に合う企業選びがしやすくなるためです。

採用活動をする企業は、採用要件には記載していない独自の選定方針や条件も加味して候補者選びを進めます。

そのため、ある程度の社数に応募をしないと、あなたの経験や実績が求められる企業に出会うのは困難です。

また、数をこなしていくと、面接を通じて応募先企業の様子や雰囲気なども感じ取れるようになり、自分との相性も見極められるようになります。

最終的に内定を複数社からもらえた場合には、待遇などの条件比較も可能になり、あなたの希望によりマッチした企業を選択できます。

応募先企業は絞り込みすぎず、ある程度の幅を持った就職活動が、相性のよい企業に出会うためのポイントです。

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自分に合った仕事先を見つけ施工管理士を目指そう

この記事では、施工管理の求人が多い理由とともに、仕事内容や求められる人材像、求人応募のコツを順番に解説しました。

  • 施工管理の求人が多い理由は、プロジェクト件数が減らない一方でベテラン社員の退職が続いて、恒常的な人材不足だから
  • 施工管理は、工事現場だけでなく事務手続きや関連する企業や自治体と折衝も行う、工事全体を管理する仕事
  • 施工管理に携わる人に求められるのは、建設業に関する知識と、納期や予算に収まるようにチームを運営するスキル
  • 施工管理の求人応募のコツは、明確な志望理由とスキル・経験を裏付ける実績情報を整理し、応募先を限定しすぎない

施工管理は、今後も求められ続ける、無くなりにくい仕事の1つです。

建設プロジェクトは無くならず、会話や柔軟かつ先を見越した判断力など複数要素が絡み合う、AIで代替可能な仕事ではないためです。

建設業界は人材不足からデジタル化を急速に進めており、従来のモノづくりのやりがいに加えて、働きやすい職場への変化も期待できます。

施工管理の仕事への興味が膨らんでいるならば、自分の可能性を広げるべく、早速求人に応募してみましょう。