管理職を辞めたい…原因や続けるための対処法、辞めるべき判断基準も紹介
最終更新日 2024年1月9日
最近では若い社員も何かしらの肩書きがつくことが珍しくありません。どこからを管理職とするかは企業によって異なり、肩書きがあるだけで管理職になるケースもあれば、一定のランク以上は管理職とはみなされないケースもあります。
そんな中、管理職になった人の中には、管理職の仕事が大変で今すぐにでも辞めたいと考えている人がいるはずです。肩書きがつくことはうれしいことではありますが、それだけ大変なことも多く、昇進してから事の重大さを知った方もいるのではないでしょうか。
本記事では管理職を辞めたいと思う原因や管理職を続けるための対処法などをご紹介していきます。
本記事を読むことで、管理職を辞めたいと思った方がどのような行動をとればいいかがわかります。ぜひ最後までご覧ください。
管理職を辞めたいと感じる原因
管理職を辞めたいと感じる原因には以下の理由が考えられます。
- 部下の管理や指導に対する責任が重い
- 意思決定のプレッシャーが大きい
- 上司や他部署、部下の板挟みになりやすい
- 社内の人に悩みを相談しづらい
- 仕事量が多く給料が低い
- そもそも管理職という仕事内容が向いていない
管理職になってからその大変さに気づいたという方が多いのではないでしょうか。上司を見て大変さを認識していたけど、想像以上だったと後悔している人もいるはずです。ここからは管理職を辞めたいと感じる原因についてご紹介します。
部下の管理や指導に対する責任が重い
管理職を辞めたいと感じる原因の1つ目は、部下の管理や指導に対する責任が重いことです。
管理職になると部下が犯したミス・失敗の責任をとる必要が出てきます。自分のミスではなかったとしても部下のミスは管理職の責任となるため、仕方ありません。また指導が至らなかった点も咎められることから、その責任の重さから辞めたいと思う人が出てきます。
管理職の立場になれば、多くの部下を束ねるため、部下のために自分が守れるものは守りたいと考える方も多いのではないでしょうか。その結果、できる限り責任をかぶろうとする方も出てきますが、部下そのものが重く受け止めていないケースもあります。その場合、「何のために責任をかぶったのか」と呆れてしまうこともあるでしょう。
意思決定のプレッシャーが大きい
管理職を辞めたいと感じる原因の2つ目は意思決定のプレッシャーが大きいことです。
今までは上司が決断してきたことを、管理職となった自分が決断していくことになるため、そのプレッシャーが重くのしかかります。多くの部下の命運も自分自身が握ることになることから、失敗するわけにはいきません。
優柔不断な上司を見て、頼りなさを感じた人もいたかもしれませんが、その優柔不断さはプレッシャーの重さを感じてそのようになったと考えることができます。それくらいに意思決定のプレッシャーが大きいと言えるでしょう。
上司や他部署、部下の板挟みになりやすい
管理職を辞めたいと感じる原因の3つ目は、上司や他部署、部下の板挟みになりやすいことです。
特に中間管理職と呼ばれるポジションになると、会社の意向もしっかりと把握しないといけないほか、部下の思いも汲み取る必要が出てきます。どちらも決して間違っておらず、どちらも筋が通っている場合に双方の折り合いをつけた上でソフトランディングをさせることが必要です。
一番最悪なのは部下からも上司からも不満をぶつけられる時で、なかなか判断が難しくなります。板挟みになることは誰にとっても気持ちのいいものではありません。中間管理職になってからその大変さに気づくケースとしてよくあるパターンです。
社内の人に悩みを相談しづらい
4つ目の管理職を辞めたいと感じる原因は、社内の人に悩みを相談しづらいことです。
管理職になってしまうと、管理職としての悩みをぶつけられる相手が少なくなります。部下に対して相談をするわけにはいきませんし、上司にぶつけても頼りない印象を与えるだけになるので、得策とは言えません。
かといって、パートナーなど社外の人に悩みを相談することは、守秘義務にかかわる可能性も考えられます。社内で思う存分悩みを相談したい場合にその相手がいないと、きつい状態を抱え込むことになりかねません。それが重なると辞めたいと感じるようになるでしょう。
仕事量が多く給料が低い
管理職を辞めたいと感じる原因の5つ目は仕事量が多く給料が低いことです。
管理職になることで、今まで担ってきた仕事だけでなく、マネジメントの仕事も入ってきます。言ってしまえばこれまで以上の仕事量をこなさなければならず、その多さにまいってしまう人が出てくるのです。
しかも、これだけ一生懸命働いていても昇進前と比べて大して給料が変わっていないケースも考えられます。必死に働いているのに大してもらえていないという事実は、退職の気持ちを芽生えさせるには十分と言えるでしょう。
そもそも管理職という仕事内容が向いていない
管理職を辞めたいと感じる原因のラストは、そもそも管理職という仕事内容が向いていないことです。
人によっては生涯現役として、年齢を重ねても現場に立ち続けたいと考える人がいます。このような人は現場で働くことが好きな人であり、管理職として人を管理していくことに喜びを見出しにくいと言えるでしょう。いわば管理職の仕事内容が向いていないことが言えます。
管理職は決して派手な仕事ではなく、時に嫌われ役を買うような嫌なポジションです。そのポジションもあまり得意ではないという時に、管理職を辞めて現場に立ちたいという思いになってくるのかもしれません。
管理職を辞めたい時の対処法
様々な要因から管理職を辞めたい際に、スムーズに辞める対処法がいくつか存在します。
- 部下の育成に注力し今後の負担を軽減する
- 家族や友人に相談してみる
- 降格願いを申し出る
- 異動願いを出し部署や役職を変えてもらう
- 辞めて転職する
辞めて転職する手もありますが、辞めないで転職する道としては会社側に負担軽減を求めるようなケースが目立ちます。ここからは管理職を辞めたい時の対処法についてご紹介していきます。
部下の育成に注力し今後の負担を軽減する
管理職を辞めたい時の対処法の1つ目は部下の育成に注力し今後の負担を軽減することです。
部下を育てていくことでちょっとしたミスを防ぎ、自分を支えてくれるような存在にしていくのが理想的と言えます。部下自身が自分で考えられるようになり、報連相をこなしつつも、負担を減らすような働き方をしてくれれば最高です。
そのためにも部下を育てていくことが大切であり、育成に力を入れることが必要です。育成には多少時間がかかりますが、育ってしまえば管理職を力強く支える存在になります。
家族や友人に相談してみる
2つ目の管理職を辞めたい時の対処法は、家族や友人に相談してみることです。
相談相手が会社の中にいない場合には守秘義務に注意しながらも、家族や友人に相談するのがおすすめです。同世代のサラリーマンは誰しもが肩書きがつき、管理職になっている可能性が高く、管理職としての悩みを受け止めてくれることでしょう。
家族からすれば管理職として仕事をする姿に心配する気持ちもあるので、適宜相談を行うことで色々なエール、激励を受けられるはずです。抱え込んでしまうのが一番きついので、話せる範囲内でどんどん相談を行いましょう。
降格願いを申し出る
管理職を辞めたい時の対処法の3つ目は降格願いを申し出ることです。
せっかく昇進し管理職になったのに、降格願いを申し出る行為に対して信じられないと感じる人もいるのではないでしょうか。確かにもったいない部分もありますが、降格願いが認められれば責任から解放されるので、管理職を辞めたいという思いが尊重される形になります。
降格願いを出し、実際に管理職から解放されたものの、再び管理職を目指すという道もないわけではないですが、会社側も慎重な反応を示すことになるでしょう。一時的に管理職を辞めたいか、それとも一生管理職はやりたくないのかを明確に示しておくことも大切です。
異動願いを出し部署や役職を変えてもらう
管理職を辞めたい時の対処法の4つ目は、異動願いを出して部署や役職を変えてもらうことです。
別部署の管理職であれば続けられるかもしれないという時に、異動願いを出して認められれば辞める理由はなくなります。管理職の異動願いなので認められるかどうかはその時の状況次第ですが、辞める決断をする前に行動を起こすことで悔いのない形で何かしらの判断を出せるようになるでしょう。
異動願いを出したのに異動を認めてもらえないとなれば、いよいよ退職して転職する道も視野に入ってきます。異動願いを出すケースは最後のお願い的な要素があります。
辞めて転職する
ラストの管理職を辞めたい時の対処法は、辞めて転職することです。
降格願いや異動願いを出すことは現状の管理職は務まらないとカミングアウトしているようなものと言えます。そのため、仮に降格したり、実際に異動したりした際に周囲が戸惑う可能性があるでしょう。
周囲が戸惑いを見せる中で働き続けるのは抵抗を感じる人もいるはずです。だったら、やりたいことを見つけてチャレンジした方が断然マシと言えます。管理職のうちに辞めて転職できれば、退職金をがっつりともらった上で好きなことにチャレンジできる分、辞めてからの選択肢がそれなりに存在します。
管理職をすぐに辞めたいけど辞められない理由
管理職はできるだけ速やかに辞めたいと思っていても、会社の事情的になかなか難しく、ズルズルと管理職を続けざるを得なくなるケースが存在します。
- 部下を上手くマネジメントできる人が少ない
- 一般社員よりも年収が高い傾向にある
管理職を辞めたくても辞められない場合、自分が辞めることで会社にダメージを与えてしまうケースや金銭的な面から辞めるわけにはいかないと思えてくるケースが目立ちます。ここからは、管理職をすぐに辞めたいけど辞められない理由についてまとめました。
部下を上手くマネジメントできる人が少ない
管理職をすぐに辞めたいけど辞められない理由の1つ目は、部下を上手くマネジメントできる人が少ない点です。
管理職のマネジメントとして、部下を束ねることや同じ方向性を向かせ続けることなど、やるべきことがいくつかあります。これらのマネジメントを行い続けることでカリスマ性などが出てくるものです。こうした部下の管理、マネジメントも仕事になります。
自分以上にマネジメント上手の人がいれば何の問題もあれませんが、仮にいなかった場合には育つまで辞めるのを待つことになるでしょう。すぐに出てくればいいですが、なかなか出てこない場合にはずっと管理職として働き続けることになります。
一般社員よりも年収が高い傾向にある
管理職をすぐに辞めたいけど辞められない理由の2つ目は、一般社員よりも年収が高い傾向にある場合です。
年収が高くなる理由としては役職手当などが関係しています。役職手当がつくことで月に数万円程度の差が生じることになります。すると年間で週十万円ほどの違いになるので、役職手当を欲しくて頑張る人が出てくるでしょう。
年収の高さに旨味を感じてしまうと、なかなかやめる決断はしにくくなります。管理職を辞めれば役職手当がもらえなくなる可能性が高いので、年収が下がることを覚悟しながら働き続けるようなことになるでしょう。
管理職を辞めたい時の退職する判断基準
管理職を辞めたいと思った際に実際に退職の決断をするための判断基準があります。
- 現状の問題や課題が改善される余地がない
- 目指すキャリアが今の仕事と一致していない
- 体調不良が続いている
管理職を続けることでどのようなメリットがあるのかを冷徹に判断していくことが大切です。今やっている仕事が自分のためになるかどうかで決めるのもいいでしょう。ここからは管理職を辞めたい時の退職する判断基準についてご紹介します。
現状の問題や課題が改善される余地がない
管理職を辞めたい時の退職する判断基準の1つ目は、現状の問題や課題が改善される余地がないことです。
管理職として身を置く中で、ここはこうしたらいい、あそこはもう少し頑張った方がいいなど、色々な事案に巡り合うことになります。会社などに指摘して改善されるのが一番理想的ですが、会社側があまり改善などに乗り気ではないとなれば、なし崩しの状態で進みやすく、ギリギリまで判断を迫られるような形になるでしょう。
現状の問題や課題が改善される余地がない中で管理職を続けることは、何かと大変であり、メンタル的に疲れます。ゆえに改善の余地の有無で管理職を辞めるか辞めないかについて判断をしていくのはいいやり方でしょう。
目指すキャリアが今の仕事と一致していない
管理職を辞めたい時の退職する判断基準の2つ目は、目指すキャリアが今の仕事と一致していない場合です。
管理職になっているとはいえ、現状でも目指すキャリアがあるはずです。しかしながら、管理職の仕事は目指すキャリアの延長線上にあるとは言い難いケースもあります。目指すキャリアがどうにも今行っている仕事と一致しないとなれば、このまま続けていても仕方ありません。
自分が目指すキャリアにつながるような仕事をし続けることが大事であり、実現させるために身を引くことはありでしょう。目指すキャリアと方向性は常にチェックしておく必要があります。
体調不良が続いている
管理職を辞めたい時の退職する判断基準のラストは体調不良が続いていることです。
どれだけ仕事をしたくても体調不良にはだれもかないません。しかも、病気によっては我慢してごまかしながら働き続ける方がマイナスになってしまうことがあります。体調不良が続いている場合には無理に働き続ける必要はなく、静養に努めた方がいいでしょう。
一般社員と比べると、傷病手当金などを活用しながら休むのは少しやりにくいと言えます。しかしながら、休職制度の活用は認められているので、管理職だったとしてもその点は問題ありません。体調不良が続いていたら辞める決断をするのは立派な英断と言えます。
管理職を辞めたいけど辞められないなら退職代行がおすすめ!
手当の関係で管理職になれる、昇進できたという喜びは相当なものです。ただ、管理職になってから大変なことに気づかされる人も多いはずです。辞めたいけどなかなか辞められないという場面では、退職代行サービスの活用が求められます。
退職代行サービスは管理職でも活用できるサービスであり、代わりに通知してもらうことで淡々と手続きが進んですんなり辞められる可能性が高まります。管理職をスムーズに辞めたい際には積極的な活用を目指しましょう。
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