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“できない”ことを“できる”ようになる必要はない?デジタル化する社会と退職代行の価値

“できない”ことを“できる”ようになる必要はない?デジタル化する社会と退職代行の価値

私はアナログが嫌いです。字はタイピングの方が早くて修正も簡単。ファックスがフル稼働しているような環境は見るだけでゾっとします。印鑑も面倒で、役所手続きなんて最悪です。
皆様は、アナログについてどのようなイメージをお持ちでしょうか。
風情があるとか、不便だとか、手間とか、古いとかそういう感想が多いと思います。
しかし今まで当たり前だったアナログがデジタルに置き換わるとき、当たり前だったからこそ気付かなかったアナログの価値が浮き彫りになると私は思っています。

今回はそんなアナログに関する想いと、伴って上昇する代行業の価値を綴ります。

押し寄せるデジタル


世の中は急速にデジタル化が進んでいます。2001年には撮影した写真をメールに添付できる写メール、2008年にはiPhoneの発売、同じくらいの時期にクラウドも普及し始めました。歳を重ねてる人ほどこの変化に対応するのは大変で、仕事や趣味だけでなく日常生活そのものが大きく変化しています。そして近年に産まれた人ほど、社会全体がデジタル化していることこそ日常で当たり前の世の中になります。今では、家電は喋るしスマートフォンで大抵のことができます。

デジタル化が進む国では教育機関も大きな変化を遂げています。黒板は電子化、教材もタブレットになり、ノートや教科書を買う必要は無くなりました。日本でも電子黒板の普及がじわじわ始まっています。初期費用が大きく導入に悩むかもしれませんが、英語圏では導入に迫られる場面もあります。その理由が「文字」です。
日本や中国で使われる漢字は多少崩れていても、多くの場合は元の漢字を把握し文章を読むことが可能です。しかし英語やフランス語の筆記体は、字が汚いと読むことが困難になるケースもあります。

目の前に相手が居てもチャットツールを使用してコミュニケーションを取ることもある現代、昔と比べ多くの人が字を書く機会が減少しています。当然機会が減っただけ、字が下手な人が増えます。
そうなるとコストをかけてでもデジタル化に踏み切った方が採点する側も読みやすく、受講者の正確な知識を測りやすくなります。

当たり前だったアナログ


皆様は字の正しい書き方を習ったことが有るでしょうか。多くの方は全く無いか、小学生の頃に硬筆の授業で少し習った程度だと思います。暮らしの中で字を書くことで字が上手くなり、周囲の方に読んでもらう際に評価を受けとります。

では会話はどうでしょうか。会話の練習や勉強をしたことがある人は、職業柄そのような講習を受けたという人だけでしょう。学校や趣味で学んだ方は稀です。
デジタル化がどれだけ進んでも、人と会話しない世の中になることはまずありません。そんなこと誰も望んでいないでしょう。それでも確実に顔を合わせて人と話す機会は減っています。会社内でもチャットツールでのやり取りをしている会社は珍しくありませんし、遊びまわる子供たちもSNSでやり取りをすることが多いです。

これは別に悪いことではありません。私がアナログを嫌う理由として前述したように、わざわざ字を書くよりタイピングした方が早いです。汚れることも無く、修正も容易、色も付けられます。会話だって、わざわざ会いたくない相手とは字で済ませることが可能ですし、話そうと思えばボタンひとつで通話ができます。わざわざ人がやらなければいけなかった手間が減っているのです。文明の進歩と言えます。

やらないことはできなくなる


デジタル化に伴って字を綺麗に書ける人が減少した話をしました。当たり前ですが人は日常的におこなわず、慣れていないことは段々できなくなります。マッチ棒や缶切り、車のシガーライターが使えない人と同じです。コミュニケーションも同じです。顔を合わせてのコミュニケーションが減れば減るほどほど、人は顔を合わせてのコミュニケーションが苦手になります。

慣れというのは恐ろしいもので、1度身に着けると修正は非常に大変です。常に1日5時間しか寝ない人が、いきなり健康のために毎日8時間寝ろと言われても絶対に途中で起きてしまうでしょう。同じように、1度「やらなくても良い環境」に置かれた人はあっという間にできなくても生きていけるように成長します。

フランスの画家ボナールの明言で「習慣は偽りの友を作る。あたかも機会が偽りの恋人を作るように。」というものがあります。
悪しき習慣は、離れることのできない悪友のように生涯付きまとうのです。

不便にはお金、不利には代行


近年、退職代行だけでなく多くの代行サービスが流行っています。
叱る代行、買い物代行、告白の代行、墓参りを代行してくれるサービスもあります。手軽に依頼者と代行者の連絡が取れる現代だからこそ様々なサービスが伸びていますが、古くはメイドや執事が従事していた内容と変わりません。
細かいサービス内容を、お金を払って誰でも選べる時代になったということです。

できないこと、得意ではないこと、面倒なことを誰かにお金を払ってサービスを受けるのは悪いことではなく昔からあったことです。そんな魅力的なサービスを、所得に関係なく誰でも利用できるようになれば、できない人はわざわざできないことをしなくて良くなります。要らない苦労をお金で無かったことにできるなんて、お金持ちになった気分ですね。

買い物も、会話も、字を書くことも、慣れている人からすればお金を払い誰かに代わりを頼むなんて非常に馬鹿らしく滑稽に見えるかもしれません。
しかしどんな身近で単純なことでも、病気を抱えてできない人も居れば、経験が無く不安な人も、勿論ただ面倒なだけの人もいます。字を書けないというだけでも、100万人以上障害を持っている人が居るとされています。貴方は知っていましたか?

代行業の価値


個人の事情や理由に関係なく、誰でもお金を払うことで「一般的」「世間的」作業を代わって貰える。これはデジタルが行き届かない、アナログの世界だからこそ急増するサービスと言えるでしょう。そして人々の目に着かないところで苦しんでいる人が救われ、平等に同じことができる機会とも言えます。
足が動かない人に車椅子があるように、平等とは、できない人に手を差し伸べて同じスタートラインに立てることだと私は思います。足が動かない人に無理に立たせる人が居ないように、どうしても話せない、書けない人に無理をさせるのは平等とは言えません。

今後デジタル化が進めば進むほど、今まで当たり前だったことが珍しくなります。そして珍しくなればなるほど、誰もが当たり前にできると思っていたことが、実はそんなことはない事実が浮き彫りになります。
デジタルで手が届かない領域だからこそ、人にしかできず、AIが代われず、そこに人間の温かみとアナログの価値が有ると私は思っています。

もしかしたら、貴方が苦手だと感じていることこそ価値を見つける第一歩になるかもしれません。退職が苦手なそこの貴方、退職代行EXITで不安や苦しみからの「EXIT」を見つけましょう。

ライター:水谷稔

EXIT社員。教育担当。前職でセクハラとパワハラが酷すぎて飛び出してきた。年末年始は毎年MOTHER2をプレイして過ごす。

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