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傷病手当金は申請してからいつ入る?目安や書類のミスや遅れずに受け取れるコツなどをご紹介!

傷病手当金は申請してからいつ入る?目安や書類のミスや遅れずに受け取れるコツなどをご紹介!
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

病気やケガを理由に傷病手当金を受け取ることになる場合、申請からどのタイミングでお金が振り込まれるのか、とても気になる方もいるはずです。そして、実際に受け取るには正確で迅速な手続きが不可欠です。

いつ振り込まれるのかの目安を知ることも大切ですが、正確で迅速な手続きをするためにも書類のミスは避けなければなりません。どんなミスが起こりやすいのかもチェックしておく必要があるでしょう。

本記事では傷病手当金は申請してからいつ入るのかをテーマに、振り込まれる目安からありがちな書類のミス、遅れずに受け取れるコツなどをご紹介していきます。

本記事を読むことで傷病手当金がいつぐらいに入るのかを知りたい方はおおよその目安がわかるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

傷病手当金がいつ入るかの目安

傷病手当金はいつぐらいに入るのか、その目安をまとめました。

  • 初回は健康保険組合に書類が届いてからおよそ1か月
  • 初回申請後に支給決定通知書が届き振込日がわかる
  • 2回目以降は2週間前後が目安に
  • 書類内容に不備があると1か月以上かかることも
  • 会社に振り込まれるときは給料日に入ることがほとんど

最初のうちはだいたい1か月ほどですが、2回目以降はさほどかからないことが言えます。また、会社を通す関係で結局給料日での支給になるという傾向も見えてきます。ここからは傷病手当金がいつ入るかの目安についてご紹介します。

初回は健康保険組合に書類が届いてからおよそ1か月

まず傷病手当金を最初に申請する際には、自分自身が加入する健康保険組合に審査に必要な書類を提出することになります。傷病手当金を受け取るには「健康保険傷病手当金支給申請書」の提出がひつようです。

この書類は本当にケガなどが原因で支給申請を行っているのかをチェックしていきます。そもそも傷病手当金の支給要件をクリアしているのかをチェックするとともに、書類に不備がないかなどを確認します。不正受給にならないよう、きちんと精査を行ったうえで支給すべきかどうかを決めていく流れです。

初回申請後に支給決定通知書が届き振込日がわかる

初回申請を行い、健康保険組合に書類が届いたら審査を行います。その中で何の問題もないと判断されれば、しばらくすると支給決定通知書が届き、そこで振込日がわかります。

その通知書には、傷病手当金としていくら受け取れるかを示す具体的な支給額をはじめ、支給日、支給方法などの詳細が記載されています。振込日が確定した場合には口座を指定できる場合には口座を指定してチェックしていきましょう。

どれくらいで申請の決定が下されるかに関しては健康保険組合によってバラバラですが、東京の場合はだいたい10営業日と言われています。

2回目以降は2週間前後が目安に

初回は慎重に審査を行う分、どうしても時間がかかりやすいですが、2回目以降は初回の慎重な審査がなくなる分、書類の不備がないかどうかだけを判断されます。そのため、2回目以降はおよそ2週間程度でスムーズに進んでいきます。

会社を通さず直接傷病手当金を受け取る場合にはすぐに受け取れるような感覚になるかもしれません。裏を返せば、2週間以上かかってしまうということは何かしらの不備があったことを意味するため、2週間前後でなかなか結果が来ない場合には要注意です。

書類内容に不備があると1か月以上かかることも

書類に不備があると慎重な審査が行われて最終的には1か月以上かかってしまう恐れがあります。不備があった場合には申請書が返送されます。返送された申請書をチェックして、間違っている個所を見つけて修正して再び提出すると、同じだけの時間が必要です。

2回目以降は2週間程度しかかからなくても、1回のミスを犯せばその倍の期間、さらに倍とかかることも十分に考えられます。書類に不備があると結構な期間待たされてしまうことがあるので注意しなければなりません。

会社に振り込まれるときは給料日に入ることがほとんど

会社を通して傷病手当金を振り込んでもらう際には会社側で支給額の調整を行います。社会保険料などの支払いが免除されるわけではないので、会社側がその分の天引きを行ってくれることがあります。

給料日に振り込まれる分に関しては社会保険料などを天引きしたものが渡されます。その額はかなり少なくなりますが、精神疾患などの病気では手続きどころではなくなってしまうので、会社を通じて支払うべきものを先に支払ってもらった方がある種気楽と言えるでしょう。

傷病手当金がいつ入るかを左右する書類のミスをご紹介

傷病手当金のスムーズな受け取りには書類を不備なく提出することが求められます。そのためにはどんなことで書類のミスが起こりやすいのかという事実を知っておくことも大切です。

  • 傷病手当金の支給にかかわる添付書類に不備があった
  • スムーズに医師に書類への記入をしてもらえなかった
  • 申請期間にズレがあった

書類の不備は様々で、添付書類のミスから申請書の中身のミスなど様々です。ミスを繰り返せばそれだけ支給タイミングはズレこんでいくため、注意が必要です。ここからは書類のミスについてご紹介していきます。

傷病手当金の支給にかかわる添付書類に不備があった

傷病手当金がいつ入るかを左右する書類のミスの1つ目は傷病手当金の支給にかかわる添付書類に不備があったことです。例えば、支給開始日以前12か月以内において事業所に変更があった場合には以前の事業所でどれだけ雇用されていたかを示す書類などが必要になります。

添付書類が必要になるケースは実はさほど多くありませんが、何らかの理由で添付書類が必要になる場合には注意しなければなりません。

スムーズに医師に書類への記入をしてもらえなかった

傷病手当金がいつ入るかを左右する書類のミスの2つ目はスムーズに医師に書類への記入をしてもらえなかったことです。

傷病手当金の書類には医師が記入する項目が存在します。「医師にお願いしたら書いてくれるものだろう」と思っている方もいるでしょうが、実際にはなかなか書こうとしてくれない医師も存在します。そのため、書類への記入をしてもらえないので結果的に支給までに時間がかかることがあります。

そもそもなぜ書いてくれないのかと言えば、労災という判断から休職の必要性がない場合、何らかの要因で判断できない場合などがあります。こうしたケースでは産業医に意見を求める形で書類作成を手伝ってもらうという判断も可能です。

一番やってはいけないのは医師に書いてもらえなかったからと自分で医師の記入欄を埋めようとする行為です。

申請期間にズレがあった

傷病手当金がいつ入るかを左右する書類のミスの3つ目は申請期間にズレがあったことです。

傷病手当金の申請において漏れが生じやすいケースは多く、色々な項目で書き漏れが生じることがあります。特に間違いが多いのが申請期間のズレです。療養のために休んだ期間を記入しなければならないのですが、その記入が最初からない場合や明らかに記入している月日が間違っている場合には書類が戻されてしまいます。

1か所でも間違えば書類は戻されてしまうので、健康保険組合のホームページでは記入漏れの多い点をまとめたページがあるのでそれを見つけることで記入漏れしやすい部分に注意して申請を行うことができます。

傷病手当金がいつ入るかを気にしないで済むコツ

傷病手当金がいつ入るのかとそわそわすることは、心身のバランスを回復することなどを考えるとあまりいいことではありません。できれば傷病手当金がいつ入るのかを気にしない方が断然いいと言えます。

  • 傷病手当金の申請書は事前に何枚か用意する
  • 傷病手当金は1か月ごとに申請する
  • 早めに医師や会社に記入してもらう

何枚か申請書を用意しておけば、うっかり間違えてもすぐに書き直すことができます。また、早め早めの行動を心掛けることでスムーズに傷病手当金を受け取れるようになります。ここからは傷病手当金がいつ入るかを気にしないで済むコツについてご紹介します。

傷病手当金の申請書は事前に何枚か用意する

傷病手当金がいつ入るかを気にしないで済むコツの1つ目は傷病手当金の申請書は事前に何枚か用意することです。

傷病手当金の申請書はダウンロードもできるため、ダウンロードを行って何枚も用意しておけば、仮に間違ってもすぐに書き直すことができます。不備を少なくすることが大事であり、事前に何枚も用意しておけば安心です。

傷病手当金は1か月ごとに申請する

傷病手当金がいつ入るかを気にしないで済むコツの2つ目は傷病手当金は1か月ごとに申請することです。

傷病手当金の申請に関しては基本的に1か月ごとに申請を行っていきます。この大きな理由は給与がないことを示すためです。給与の支払いがないことを示すには事業主の証明が必要になり、1か月単位の方が給与の支払いがないことを示しやすくなります。

そのため、半年分は半年分でまとめて受け取ろうとしても慎重な審査になってしまう恐れがあるため、できる限り1か月単位で申請をし続けていくことが求められます。

早めに医師や会社に記入してもらう

傷病手当金がいつ入るかを気にしないで済むコツの3つ目は早めに医師や会社に記入してもらうことです。

健康保険組合に申請書を提出するためには医師と事業主それぞれの項目を埋める必要があります。そのためにはできる限り速やかに書いてもらう方がよく、早めに書いてもらうことで早めに提出することができます。

いつでも書いてもらうからと後回しにしていると何らかの要因で急に書けなくなることが出てくる場合があります。傷病手当金は1か月ごとに申請を行い続けることになるため、申請日を決めた上で逆算して依頼するタイミングを決めていった方が効率的でしょう。

傷病手当金がいつ入るかを気にする理由

傷病手当金に関していつ入るか気になってしまうのも理由があります。その理由についてまとめました。

  • 社会保険料や住民税などの支払いがある
  • ローンなどの支払いが終わっていない
  • 傷病手当金が大事な生活費に直結するから

やはり支払いの面が大きく、支払日が決まっているからこそ、いつ支払いをしてもらえるのかという部分に注目するのは当然と言えます。ここからは傷病手当金がいつ入るかを気にする理由についてご紹介します。

社会保険料や住民税などの支払いがある

傷病手当金がいつ入るかを気にする理由の1つ目は社会保険料や住民税などの支払いがあるからです。

社会保険料や住民税は前年の所得を基に支払う額が決まるため、傷病手当金をもらい始めたタイミングでは社会保険料や住民税は前年の所得に見合ったものを支払わざるを得なくなります。そのため、毎月の支払いはかなりきついものになってしまうでしょう。

出ていくお金がそれなりの金額になると、毎月の支払いに関して相当苦しい気持ちになりやすく、ナーバスになっても不思議ではありません。特に何らかの要因で申請のタイミングが遅れてしまった場合に、社会保険料や住民税を支払う前に振り込まれるかどうかを気にしなくてはならなくなることもあるでしょう。

ローンなどの支払いが終わっていない

傷病手当金がいつ入るかを気にする理由の2つ目はローンなどの支払いが終わっていないからです。

傷病手当金での支払いには社会保険料や住民税もあるほかに、住宅ローンやカードローンなどの支払いが残っている場合があります。ローンに関しては支払いが遅れれば遅滞となってしまい、ブラックリストに載ってしまう危険性が生じます。

ローンなどの支払いが終わっていないとその支払いについても考えなくてはならないため、この先どうしていけばいいのかと不安になり、振込をつい待ち遠しい気持ちで待ってしまう気持ちになりやすいのです。

傷病手当金が大事な生活費に直結するから

傷病手当金がいつ入るかを気にする理由の3つ目は傷病手当金が大事な生活費に直結するからです。

住民税などの支払い、ローンの支払いとは別に家賃などの生活費も傷病手当金から出さなくてはいけません。手元に残るお金はかなり限られるため、なかなか振り込まれないというのは、かなりの焦燥感につながると言えるでしょう。

傷病手当金がいつ入るかと不安になるのはちゃんと支払いができるだろうかという不安の部分が大きく、今回ご紹介した3つのケースはいずれも支払いを済ませないと大変なものだからこそ、長い目で見た危機管理が求められます。

傷病手当金がいつ入るかを気にしなくて済むには

傷病手当金は一応もらえるとはいえ、最低限の生活を送るための、本当に最低限のお金しかもらえません。様々な支払いを想定すると、傷病手当金以外に収入源の確保が必要です。

  • 不労所得で収入の少なさをカバーする
  • 事前に貯金をしておく
  • 退職金がもらえる場合には退職後に傷病手当金をもらうのも手

結局のところ、傷病手当金とは別に収入源があれば何も困ることはなく、貯金を切り崩して本来の月収を埋めていくのもいいでしょう。いずれにしても、上記がうまくいけば、傷病手当金にそわそわしなくて済むはずです。ここからは

不労所得で収入の少なさをカバーする

傷病手当金がいつ入るかを気にしなくて済む方法の1つ目は不労所得で収入の少なさをカバーすることです。

株式投資などを行い、その利益を得ることで傷病手当金とセットにして減収分をカバーすることが可能です。不労所得は他にもあり、アフィリエイトやブログの収入など、様々な形で減収分を補えます。特に傷病手当金をもらっている現状だと、その人のブログなどは場合によっては有料で記事を買ってもらえる可能性があります。

今後傷病手当金をもらった際にカバーできるよう、今のうちからスキルを磨いていくのがおすすめです。

事前に貯金をしておく

傷病手当金がいつ入るかを気にしなくて済む方法の2つ目は事前に貯金をしておくことです。貯金をしておいて切り崩す形にしていくのが確実です。これなら安心して使えるほか、よりじっくりと転職先を見つけ出すための対策が立てられるでしょう。

退職金がもらえる場合には退職後に傷病手当金をもらうのも手

傷病手当金がいつ入るかを気にしなくて済む方法のとしては、退職後に傷病手当金をもらい、退職金とセットでもらうのも1つの手です。

退職金がまとまったお金となり、貯金をしていない人でも当面の資金は確保できます。退職金がもらえるかどうかは就業規則でわかります。退職金がもらえる場合には、退職後に傷病手当金をもらうような形にしておくとある種効率的でしょう。

1日でも早く療養するなら退職代行サービスの活用を!

適応障害など1日でも早く退職することが治療につながると言えます。ですので、社会復帰を目指すなら退職を早めに行うのがおすすめです。一方で、甘えだの逃げだのと上司に指摘されることほど苦痛です。

そんな時は退職代行サービスを活用し、早めに退職を目指すのがおすすめです。1日でも早く回復したい場合には退職代行サービスを使ってストレスなどの負担をかけずに治療に専念する環境を整えましょう。

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