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うつ病で仕事を辞めたい…会社を辞めるべき理由やタイミング

うつ病で仕事を辞めたい…会社を辞めるべき理由やタイミング
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

うつ病が原因で退職することを検討しているものの、本当にそれが理由で会社を辞めて問題ないのかが気になって上司へ言い出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に現在の職場の人間関係が円満な場合は、会社を辞めた後に戻ることはできないため、本当に辞めるべきタイミングなのかと不安になってしまいますよね。

実は、うつ病が原因で仕事を辞めた人は少なくありません。むしろ病気を治すために、仕事を辞めるのは建設的な理由といえるでしょう。うつ病を患ったまま働き続けると、病状が悪化して回復に時間がかかる可能性もあります。

とはいえ、会社を辞めた後に退職したことを後悔したくはないですよね。本記事は、うつ病が原因で仕事を辞めるべき理由と、会社を辞める前にできる対処法、辞めるべきタイミングについて解説します。

うつ病で会社を辞める際のおすすめの退職理由についても解説しているので、どのように言って会社を辞めればよいのかが分からない方は、ぜひご一読ください。

うつ病で仕事を辞めた人も一定数いる

結論からいうと、うつ病で仕事を辞めた人は一定数いるので、それが理由で退職しても特段問題はありません。実際に仕事に対して強いストレスを感じている労働者の割合は、2018年時点で58%と多くの労働者が悩みを抱えているのです。

参照:労働者調査|厚生労働省

仕事に対して強いストレスを感じているとうつ病を発症してしまい、仕事を辞めざるを得ない状況に陥る方は少なくありません。うつ病の方でも、退職を決意すれば自分の身体を休めることができますので、まずは体調第一の選択をするべきです。

一方で退職することで、貯金を切り崩す生活を送ったり、再就職するための転職活動の準備をし始めたりとさまざまな懸念点が生じることも事実です。うつ病で仕事を辞めることによって得られるメリットと被るデメリットを加味したうえで、退職する判断をしてください。

うつ病が原因で仕事を辞めるべき理由

うつ病を患っている方は現在の仕事を辞めるかを積極的に検討すべきであり、退職すべき主な理由として、以下の4つが挙げられます。

  • 重度なストレスから解放される
  • 日常生活にも支障をきたす
  • 慢性化すると回復に時間がかかる
  • 失業保険や手当を受けられる

うつ病が原因で仕事を辞めるべき理由は複数あります。会社を辞めた場合どのようなメリットが得られるのかを判断するためにも、なぜうつ病が原因で退職するべきなのか、具体的に理解しておきましょう。

重度なストレスから解放される

重度なストレスから解放されるため、うつ病を患っている方は仕事を辞めるべきです。なぜなら、うつ病を患っていると、仕事に対するやる気が出なかったり、気分が落ち込みやすくなったりと精神的に不安定な状態にあります。その状態で、さらに過度なストレスを受けてしまうと、症状が悪化しかねません。そうすると、さらに仕事でもミスも発生しやすくなり、状況は悪くなる一方です。

うつ病によって生じる不調に苦しんでいるのにも関わらず、上司や先輩から過度な叱責を受けていてはよりストレスが蓄積し、症状がさらに重くなる恐れがあります。会社を辞めれば上司や先輩から叱責を受けることがなくなるので、重度なストレスからも解放されるのです。そうすれば、うつ病による不調の軽減につながる可能性があります。

日常生活にも支障をきたす恐れがある

うつ病が原因で仕事を辞めると日常生活にも支障をきたす恐れがあります。うつ病が進行すると疲労感や食欲減退などの症状が発症しやすくなるため、仕事の疲れが取れにくくなったり、ご飯が食べられない状態が続いたりするかもしれないからです。

例えばうつ病の発症によって体力回復のため過度に睡眠をとりすぎてしまうと、今まで食事をとっていた時間をずらす必要が出てくるため、体内リズムが狂ってしまう可能性があります。体内リズムが狂った状態で生活をしている場合、肥満や糖尿病のリスクが高まってしまうため、体の不調が出やすくなるのです。

また、うつ病が原因で便秘に悩まされたりするケースもゼロではありません。便秘になると腹圧が上がってしまい胃に不快感が生じやすく、食欲がわかなくなる場合があります。食欲不振が継続的に続くと健康状況の悪化につながるでしょう。このようにうつ病の症状を改善しないと、日常生活にも支障をきたす恐れがあります。

もし、仕事が原因でうつ病を患っているようであれば、不自由のない日常生活を送るためにも、早めに退職することで精神的な負担の軽減につながります。

慢性化すると回復に時間がかかる

うつ病を患って2年以上経過していると回復に時間がかかってしまい、長期間働くことが難しいです。一般的にうつ病は患ってから時間が経過するほど回復しにくくなる病気と言われています。もし、身体的ストレスや精神的ストレスを強く感じる場所に留まっていると、うつ病の慢性化につながります。

うつ病が慢性化した場合は、以下の症状が現れる可能性があるでしょう。

  • 涙もろくなる
  • 問いかけに反応しない
  • 妄想

上記のような症状が現れたら、うつ病が慢性化している可能性が高いです。うつ病が悪化すると、現在の職場を退職してもやる気が起きずに転職活動をしようと行動を移すこと難しくなるかもしれません。

回復に時間がかかると、自身のキャリア形成にも大きく影響してしまい、同世代が出世している中、自分は中々昇進できない自体に陥る可能性があります。会社が原因でうつ病を発症している恐れがあるのであれば、職場を離れるために退職するべきです。

失業保険や手当を受けられる

会社を退職した場合においても失業保険や傷病手当などのサポートを受けられるので、退職後の収入の心配をする必要はありません。失業保険とは、会社を辞める際に一定の要件を満たしていれば、受け取れる手当のことです。

失業手当を受給した場合は、元の給与の50〜80%を受け取れます。つまり、元の給与が30万であれば会社を辞めたとしても、3ヶ月間は15万を毎月受け取り続けられるのです。

貯金があまりなくて生活できるのかと不安に感じている方でも、失業保険を活用して休養が取れます。具体的な失業保険を受給する条件は、以下のとおりです。

  • 失業状態である
  • 退職日以前の2年間に12ヶ月以上被保険者期間がある
  • ハローワークに求職の申し込みをしている

また、以下の4つの条件を満たしている場合は傷病手当金が支給されます。

  • 業務外の事由による病気や怪我の療養を目的としている
  • 仕事へ就くことができない
  • 連続する3日間を含んだ4日間仕事へ就けなかった
  • 休業期間の給料の支払いがなかった

上記の4つの条件を満たした場合、傷病手当金を1年6ヶ月の間受け取り続けることが可能です。

うつ病で会社を辞める前の対処法

うつ病で退職する前に実践できる対処法はいくつかあります。うつ病で会社を辞める前の対処法として、以下の7つを解説します。

  • 上司に相談してみる
  • 精神科に行ってみる
  • 家族や友人に相談する
  • 休日を楽しむ
  • 有給休暇を活用する
  • 短時間勤務を申請してみる
  • 異動願いを提出する

うつ病で会社を辞めてから元の職場へ復帰することは困難です。うつ病で退職をしてから後悔することを防ぐためにも、会社を辞める前にできる対処法を実践し、本当に退職するべきなのかを判断しましょう。

上司に相談してみる

うつ病で会社を辞める前に上司へ相談してみれば、働き方を配慮してくれる可能性があります。例えば、テレワークや休職制度などを活用することで、休養と仕事の両立ができる場合があります。

テレワークを活用すれば、会社へ出勤する必要がなくなるため、仕事を続けるハードルが低くなるでしょう。また、休職制度を活用することで会社に籍を置きながら一時的な休養を取ることも可能です。

休職制度の条件は会社によって異なっており、就業規則に具体的な条件が記載されています。休職制度はあらかじめ休める期間が設定されているものの、休職期間内に心身の体調が回復すれば職場復帰が可能です。

一方で、人によっては一度休職してしまうと復帰しづらいと感じる場合があります。誰かが休職するとその分の仕事の負担はほかの従業員に強いられるため「周囲に迷惑をかけてしまった」とプレッシャーを感じやすくなるのです。

事実、休職後に職場復帰が実現できた人材は51.9%に留まっています。休職制度の利用を検討する際は、自分の性格を加味したうえで判断をする必要があります。

参照:「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」調査結果|独立行政法人 労働政策研究・研修機構

そのため、うつ病で退職を検討している方は上司へ相談してみて、現在の働き方を変更できるように行動してみましょう。

精神科に行ってみる

うつ病が原因で退職を検討している方は、一度精神科に通うことを検討してください。精神科に通って実際の診療を受けることで、現在のうつ病の進行度が明確に理解できるため、会社で働きながら精神科へ通院するべきか、退職するべきかの判断ができます。

会社を辞めた後に就労支援機関を利用する場合、医師が発行する診断書が必要になる可能性があります。退職後にうつ病で会社を辞めたことを証明するためにも、在職中に精神科へ行って診断書を受け取ることを忘れないでください。

家族や友人に相談する

家族や友人に「うつ病が原因で退職を検討している」と話して自分が置かれている状況を伝えることで、仕事に対する気持ちが整理しやすくなって退職する適切な判断ができます。

うつ病が原因で退職することを1人で抱え込んでいては、新たなストレスを抱え込む原因になる恐れがあります。

休日を楽しむ

仕事疲れが原因で一時的に会社を辞めたいと感じている可能性があるので、休日を思いっきり楽しんでみるのも1つの手です。休日を楽しんでリフレッシュすることで、身体の疲労感がなくなったり、会社を辞めたい気持ちを失ったりする可能性があるからです。

また、うつ病を患っている方は何をしても楽しくない傾向があります。休日を楽しめるのかを確認することで、自身が本当にうつ病を患っているのかを判断する適切な材料にもなるでしょう。

有給休暇を活用する

退職前に有給休暇を活用すれば「本当に会社を辞めるべきなのか」を考える良い機会になります。例えば、有給休暇が10日間残っている場合は、10日間の休養を得て仕事を辞めるべきなのかを判断することが可能です。

有給休暇が付与されるためには、以下の2つの条件を満たさなければいけません。

  • 所定労働日数週5日以上、所定労働時間が週30時間以上の従業員
  • 年間所定労働日数が217日以上

労働基準法によって有給休暇の付与日数は、以下のように定められています。

  • 半年:10日
  • 1年半:11日
  • 2年半:12日
  • 3年半:14日
  • 4年半:16日
  • 5年半:18日
  • 6年半:20日

参照:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています|厚生労働省

現在の会社に勤め始めて6年半以上経過すると、1年が経過するごとに毎年20日ずつ付与されていきます。

会社を辞めた後に現在の職場に再就職することは困難です。会社を退職するべきなのか適切な判断をするためにも、有給休暇を活用して退職するべきなのかを決定する日程を設ける必要があります。

短時間勤務を申請してみる

短時間勤務の申請が通れば長時間働く必要はなくなるので、うつ病の治療と会社の両立が実現できる可能性があります。短時間勤務制度とは、1日の所定労働時間を6時間とする制度です。

短時間勤務制度を利用するためには、以下の条件のすべてに当てはまる必要があります。

  • 3歳に満たない子どもを養育する労働者
  • 1日の所定労働時間が6時間以下ではない
  • 日々雇用される人材ではない
  • 育児休業をしていない
  • 労使協定によって適用除外とされた労働者ではない

短時間勤務制度を活用できれば育児の時間がとりやすくなるので、仕事とプライベートの両立がしやすくなります。

異動願いを提出する

うつ病で会社を辞めることを検討しているのであれば、異動願を提出しましょう。うつ病の原因が職場での対人関係の場合、同じ部署で働き続けていても症状が悪化する可能性が高いからです。

例えば、上司からパワハラを受けたことがきっかけでうつ病になった場合、上司の存在そのものがトラウマになっている可能性があります。うつ病の元凶となった上司の近くで働いていても、うつ病の症状は悪化する一方です。症状が悪化することを防ぐためにも、職場の人間関係が原因でうつ病に陥った場合は、異動願いを提出しましょう。

うつ病で仕事を辞めるべきタイミング

うつ病が原因で退職を検討していたとしても、本当に会社を辞めるべきなのかを判断するタイミングは難しいです。うつ病で仕事を辞めるべきタイミングとして、以下の3つが挙げられます。

  • 医師からうつ病と診断された
  • しんどくて仕事が手に付かない
  • 日常生活にも問題が起き始めた

うつ病を患って退職を検討しているものの、本当に会社を辞めるべきなのかと悩んでいる方も多いでしょう。うつ病で仕事を辞めるべきタイミングを理解し、適切な場面で退職できるように心がけてください。

医師からうつ病と診断された

医師からうつ病と診断された場合は仕事を辞めるべきです。医師の診断を受けて診断書を受け取ることで、客観的にうつ病である事実を証明できるため、即日退職が実現できる可能性があるからです。

民法628条には「やむを得ない理由があれば即日退職が実現できる」と定められているため、診断書を提出すればすぐ会社を辞められる可能性があります。

参照:民法|e-Gov法令検索

うつ病の療養に専念するためにも、医師から診断を受けた場合は仕事を即日で辞めた方がよいでしょう。

しんどくて仕事が手に付かない

うつ病による症状がしんどくて仕事が手に付かない場合は、仕事を辞めるべきです。仕事が手に付かない状態で会社で働いていると業務をスピード感を持って遂行することができないため、上司や先輩から叱責される恐れがあります。

うつ病の状態で上司や先輩から叱責を受けた場合、症状がさらに悪化する可能性があります。また、しんどくて仕事が手につかないと普段通りのように業務を遂行できないため、自分を責めるきっかけとなり兼ねません。

日常生活にも問題が起き始めた

うつ病の症状が日常生活にも問題が発生し始めたら、会社を辞めるべきです。プライベートにまで支障をきたしてしまうと、うつ病の症状が悪化している証拠だからです。常日頃からうつ病に悩まされるようになった場合以下のような症状に苦しむことになります。

  • 会話に集中できず上の空となってしまう
  • 物事を悪い方に捉えやすくなる
  • 趣味を楽しむことができなくなる

プライベートにまで影響を与え始めると強く落ち込んだ場合は同時に思考の停止を伴ってしまい、同じことをひたすら悩み続けてしまう恐れがあります。同じことを悩み続けた結果、ここから消え去りたいと感じてしまい、自殺に走ってしまう場合もあるのです。

自分の身を守るためにも、うつ病の症状が仕事時だけでなくプライベートにまで支障をきたしてしまった場合は会社を辞める判断をしましょう。

うつ病で仕事を辞めたい人の特徴

うつ病で仕事を辞めたいと感じる人の特徴として、以下の5つが挙げられます。

  • 長時間勤務で残業も多い
  • 職場環境が劣悪
  • 人間関係で問題がある
  • 上司からのハラスメントを受けている
  • 給料が低すぎる

うつ病で退職を検討している場合、必ずしも会社を辞めるべきとは一概にいえません。職場環境によっては、うつ病の治療を受けながら会社に籍を置き続けることができる場合もあります。自身の職場が退職した方がよい会社なのかを見分けるためにも、うつ病で仕事を辞めたい人の特徴を把握しましょう。

長時間勤務で残業も多い

長時間勤務で残業も多い職場は仕事を辞めるべきです。長時間勤務の職場は心と体を休める暇がなく働き続けなければいけないので、病状が悪化しやすくなるからです。うつ病を克服するためには、身体と心も休める必要があります。

長時間労働をすると継続的に頭を働かせ続けているので適切な判断がしにくくなり、仕事で上手くいかない現状を永遠と悩み続ける恐れがあります。ネガティブ思考から抜け出すためには、心と体を休ませることができる環境へ移動しなければいけません。

職場環境が劣悪

職場環境が劣悪の場合は、うつ病で仕事を辞めたいと思う傾向にあります。具体的には、人の悪口ばかり言う同僚がいたり、業績不振で会社が倒産する心配があったりする企業が挙げられます。

人の悪口ばかり言う同僚がいた場合は「自分も陰で悪く言われているのかな」と過度な不安を感じてしまう原因になり、不必要な不安を感じながら仕事をしなければいけません。また、業績不振の企業で働いている場合は、常に会社が倒産する心配を感じつつ業務へ取り組む必要があります。

このように職場環境が劣悪な会社で働き続けるのは、精神衛生上よくありません。場合によっては、うつ病が進行する原因になる恐れがあります。うつ病の進行を抑制するためにも、職場環境が劣悪な企業で勤めている場合はすぐに会社を辞めるべきです。

人間関係で問題がある

職場の人間関係で問題がある場合は会社を辞めるべきです。うつ病は人間関係の悪化によって発症する可能性がある病気です。具体的には、同僚からの陰口や顧客からのクレームなどが含まれます。

また、うつ病を抱えていると職場の人間関係が煩わしく感じてしまい、急に関係を断ち切ってしまう場合もあります。人間関係を断ち切ってしまうと、相談相手がいなくなったり、仕事上必要な連絡が得られなくなったりする可能性もあるのです。

そのため、結果的に職場に対する孤独感が強まってしまい、うつ病が悪化する場合があります。人間関係で問題がある職場はうつ病の原因になりやすいです。

上司からのハラスメントを受けている

上司からセクハラやパワハラなどのハラスメントを受けている場合は、すぐに退職するべきです。職場で受けるハラスメントによってストレスがかかりやすくなり、うつ病の悪化につながるからです。

上司によってハラスメントを受け続けていると、正常な判断ができなくなってしまい、場合によっては自ら命を絶ってしまう可能性もあり得ます。正常な判断ができるうちに会社を辞めるべきです。ただ、上司からハラスメントを受けている場合は、退職の意思を中々伝えにくいですよね。

その場合は、退職代行サービスを利用しましょう。退職代行サービスを利用すれば、第三者が上司へ会社を辞める意思を伝えてくれるので、引き止めに合うといった心配をする必要はありません。

上司からのハラスメントを受けている場合は、退職代行サービスを活用して自身の身の安全を確保しましょう。

給料が低すぎる

会社の給料が低すぎる場合は仕事を辞めるべきです。うつ病で心身ともに疲弊しているのにも関わらず、給料が低く待遇の良くない会社で働き続ける必要性がないからです。

一般的に給料が低い定義としては、毎月の給料が21万円未満の待遇の場合が挙げられます。令和4年賃金構造基本統計調査によると、労働者の平均給料よりも10万円も低く設定されていることが明らかになっています。

参照:令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省

また、給料が低いと心身ともに不安定になってしまい「このまま将来生計を立てていけるのかな」と自分の人生について悲観する原因になります。給料が低すぎる会社で働き続けても、精神の安定にはつながりません。

不必要に不安な気持ちにさせないようにするためにも、給料が低すぎる会社で働き続ける必要はないのです。

後悔する?うつ病で仕事を辞めるデメリット

うつ病で退職する判断をするためには、デメリットも加味して決定する必要があります。うつ病で仕事を辞めるデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 貯金を切り崩すことになる
  • 仕事先を再度探す必要がある
  • 辞めることに慣れてしまう

うつ病で仕事を辞めることで被るデメリットも存在します。仕事を辞めることでどのようなデメリットが発生するのか、理解したうえで退職する判断をしてください。

貯金を切り崩すことになる

うつ病で仕事を辞めると、安定した収入を得続けることができなくなるため、貯金を切り崩さなければいけません。例え、貯蓄をしていたとしても生活費は毎月捻出し続ける必要があるので、退職して数カ月経過すると会社を辞めたことを後悔する可能性があります。

ただ、失業保険や傷病手当金の申請要件を満たしている場合は、ある程度の生活費を確保することが可能です。会社を辞める際に失業保険や傷病手当金の申請要件を満たしているのかを確認したうえで、退職する判断をしましょう。

仕事先を再度探す必要がある

仕事先を再度探す必要があることも、うつ病で仕事を辞めるデメリットといえるでしょう。現在の職場を退職したとしても、生きていくためには仕事をして生活費を稼がなければいけません。

しかし、仕事先を再度探そうとした場合、うつ病が原因で退職したことが低評価の判断材料として認識される可能性があります。人事担当者によっては、うつ病で退職をするなんて非常識だと考える方がいる場合もあるからです。

そのため、うつ病の原因が会社側にある場合は「会社都合退職」にしてもらえるように上司に働きかけましょう。「会社都合退職」にすることで、職場を辞めた原因は自分にはないと転職先へ主張できるからです。

会社都合退職を実現させるためには、会社が原因でうつ病を発症したと客観的に判断できる証拠を用意しなければいけません。例えば、長時間労働が原因でうつ病になったのであれば、パソコンの時刻のスクショといった夜遅くまで会社で働いている証拠を残しておくとよいでしょう。

うつ病となった原因を明確にしたうえで、会社を辞めて転職先を見つけてください。

辞めることに慣れてしまう

うつ病が原因で退職すると会社を辞めることに慣れてしまい、辞め癖がついてしまう恐れがあります。最初に会社を辞める際は上司へ退職の意思を伝えることも緊張する傾向にありますが、退職になれてしまうと「仕事が嫌になったら辞めればいいや」という考えになる恐れがあるからです。

そのため、本当に会社を辞めるべきなのかを見極める必要があります。うつ病に悩んでいてかつ下記のいずれかに当てはまる会社で仕事をしている場合は、今すぐ退職するべきです。

  • 長時間労働で残業も多い
  • 職場環境が劣悪
  • 人間関係で問題がある
  • 上司からのハラスメントを受けている
  • 給料が低すぎる

上記のいずれかに当てはまる会社で仕事をしているとうつ病がより悪化する原因になります。うつ病で悩んでいたとしても、辞め癖がつかないように本当に退職するべき職場なのかを判断するべきです。

うつ病で会社を辞める際のおすすめ退職理由

うつ病が原因で会社を辞める場合、本当の退職理由を上司へ伝えてよいのかと悩みを抱えている方も多いでしょう。うつ病で会社を辞める際のおすすめ退職理由として、以下の3つが挙げられます。

  • うつ病であることを直接伝える
  • 体調不良
  • 一身上の都合

うつ病に関わらず病気が原因で会社を辞める場合は、どのように退職するべきかと悩んでしまう傾向にあります。うつ病で会社を辞める際のおすすめ退職理由を理解し、円満退職を目指してください。

うつ病であることを直接伝える

うつ病で会社を辞める際は、直接うつ病が原因で退職したいと伝えることも1つの手です。医師の診療を基にうつ病になった原因を明確にすれば「会社都合退職」として職場を辞められる可能性もあります。

うつ病で会社を辞めたい場合の退職届は、以下のように作成してください。

「退職届

このたび、病気治療に専念するため、来る令和〇年〇月〇日をもって退職いたしたくここにお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日          部署名 氏名

株式会社◇◇

代表取締役 ☆☆殿」

また、うつ病と直接伝えれば、上司から執拗な引き止めにあわずに済みます。上司から引き止められずに会社を退職するためにも、うつ病であることを直接伝えましょう。

体調不良

会社を辞める際は、体調不良と伝えれば問題なく退職できます。会社を辞める際に退職する理由について詳しく答えなければいけないとする義務はないからです。うつ病も体調不良に含まれるため、端的に体調不良で退職したいと伝えましょう

例えば、体調不良で会社を辞めたい場合の退職届は、以下のように作成してください。

「退職届

この度、令和〇年〇月〇日をもって退職したく、ここにお願い申し上げます。

退職理由は体調の回復が見込めず、このままでは業務の継続が困難であると判断したためです。

誠に恐縮ですが、何卒ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日          部署名 氏名

株式会社◇◇

代表取締役 ☆☆殿」

上記の退職届の例文を参考にしたうえで、体調不良を理由にして会社を辞めましょう。

一身上の都合

「一身上の都合」で会社を辞めたとしても、決して問題ありません。一身上の都合は自己都合退職の総称であり、自分の都合で会社を辞めたい場合は一身上の都合を理由として退職届に記載しても大丈夫です。

会社へ退職理由を細かく伝えなければいけないと法律で定められているわけではないからです。一身上の都合で会社を辞めたい場合の退職届は、以下のように作成しましょう。

「退職届

このたび、一身上の都合により、誠に勝手ながら令和〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日         部署名 氏名

株式会社◇◇

代表取締役☆☆役」

上記の例文を参考にしたうえで、一身上の都合による退職を実現させましょう。

うつ病で辞めたい人が退職してよかった体験談

うつ病で辞めたい人が退職してよかった体験談として、以下の3つを紹介します。

「私は退職代行サービスEXITを利用して会社を辞めたのですが、本当に感動しました!依頼した当日朝6時前に初回の問い合わせをしたのですが、すぐに返事が来てそのまま8時には連絡していただけました。

上司に相談をしてから1ヶ月間引継ぎをして退職というのが一般的ですが、ものの数時間で完結したのですごく感動しています。会社からストレスになるような連絡も全くありませんでした。

また、全て郵送で退職手続きが終了したので、とてもスピード感のある退職でした。少し高額でもこれだけ退職できることもあるのかと世界の広さを知りました。」

参照:【退職代行 体験談】福祉法人|通勤途中の電車で涙。ブラック企業から抜け出すために使ったのは家族が勧めてくれた退職代行サービス

上記の方は、退職代行サービスを利用して会社を退職しています。退職代行サービスを利用すれば引継ぎ業務を実施する必要がありません。うつ病で上司へ会社を辞める意思を伝えることが困難な方は、退職代行の利用を検討しましょう。

「5月からいろいろあったけど、順調に良い方向へ進んでいっているようで安心。休職から退職した時はどうなることかと思ったけど、一度立ち止まってよかった。

休職直後にもできなくなって嫌になったりしたけど、まずはしっかり休んだことで土台作りができたかな。

#うつ病 #休職 #メンタルダウン」

参照:X

上記の方は、うつ病が原因で休職から退職に至った方です。うつ病を患いながら会社で働き続けると症状が悪化する恐れがあります。精神科でうつ病と診断されて会社で働くことが困難な場合は、迷わず休職か退職を選びましょう。

「うつ病で会社を休職、退職、Webライターを始めて元気になってからはブログもやって、徐々に大きい案件を企業さんから受注して…

今では会社に居続けている同期よりも稼いでいる。あのまま会社にいなくてよかった。自分ひとりの事業は心細いけど、見返りは大きかった!「ナイス自分」って思って生きている」

参照:X

上記の方は、うつ病をきっかけに退職をして現在フリーランスのWebライターとして活動しています。現在の職場で働き続けることが良い状態であるとは必ずしも言い切れません。事実、上記の方は元々いた会社の同期よりも大きな収入を得ているようです。

自身の健康と将来やりたいことを加味したうえで、会社を辞めるべきなのかを判断してください。

うつ病で仕事を辞める際のコツ

うつ病で仕事を辞める際は、さまざまなコツに気をつける必要があります。うつ病で仕事を辞める際のコツとして、以下の4つが挙げられます。

  • 診断書を提出する
  • 早めに退職することを伝える
  • 離職票を受け取る
  • 退職代行サービスを利用する

コツに気をつけて仕事を辞めなかった場合、現在の職場と円満退職が実現できないかもしれません。円満退職を実現しやすくするためにも、うつ病で仕事を辞める際のコツを理解する必要があります。

診断書を提出する

うつ病で仕事を辞める際のコツとして、診断書を提出することが挙げられます。診断書を提出することで、うつ病が原因で退職することを会社へ通知できるからです。「会社都合退職」へしてほしい場合は、うつ病を患っていることを証明するために必ず診断書を提出する必要があります。

また、社会保険の傷病手当や労災認定を受ける場合など公的支援機関を利用する際は、医師の診断書が必要になります。退職後に公的な支援機関を利用する予定がある方は、精神科でうつ病の診断書を受け取りましょう。

早めに退職することを伝える

早めに退職することを伝えることも、うつ病で仕事を辞める際のコツの1つです。長期間働き続けるとうつ病が悪化してしまう可能性があるため、重症化しないためにも早めの退職を心がける必要があります。

民法627条では、会社を辞める2週間前までに退職の通知をすれば辞められると定められています。

参照:民法|e-Gov法令検索

そのため、退職を通知した2週間後に辞めることを会社へ伝えておきましょう。就業規則に「退職の1ヶ月前に通知する必要がある」と記載されていても気にする必要はありません。就業規則には法的効力はないからです。

上司へ2週間後に退職することを通知したうえで、引継ぎ業務やお世話になった方々への挨拶回りなどを実施しましょう。

離職票を受け取る

離職票を受け取ることも、うつ病で仕事を辞める際のコツです。離職票は失業手当の申請や国民健康保険の加入などに活用できる書類です。離職票を受け取って会社を辞めてから10日以内に管轄のハローワークで手続きを進めると、失業給付の受給ができます。

ただ、離職票を受け取ったとしても失業保険を受給する要件に満たしていなければ、受給できません。事前に管轄のハローワークへ失業保険の受給要件を確認したうえで、離職票の提出をしましょう。

退職代行サービスを利用する

うつ病で仕事を辞める際のコツとして、退職代行サービスの利用が挙げられます。退職代行サービスを活用すれば、上司と顔を合わすことなく会社を辞められるので、ハラスメント行為を受けている方でも安心して利用が可能です。

また、退職代行サービスを利用したとしても会社から損害賠償請求をされる心配はありません。事実、EXITは長期間退職代行事業を展開していますが、会社から損害賠償請求をされた経験は一度もないからです。

そもそも会社として社員一人の退職に裁判コストをかけると割に合わないので「損害賠償誠意級をする」と脅迫されたとしても怯える必要はありません。退職代行サービスによっては、転職サポートや返金保証などを実施している場合もあります。

例えば、EXITでは内定が出るまで以下の転職サポートを実施しています。

  • お客様にマッチする求人条件の検索
  • 履歴書や職務経歴書の作成
  • 求人の応募から面接日程の調整

自身の転職活動における負担を軽減したいのであれば、転職サポート付きの退職代行サービスを利用しましょう。効率的に会社を辞めたい場合は、退職代行サービスの利用を検討してください。

うつ病で辞めたい人におすすめ退職代行サービス

うつ病で辞めたい人におすすめ退職代行サービスとして、以下の5社が挙げられます。

 

おすすめの退職代行業者 EXIT 退職代行Jobs. 辞めるんです 弁護士法人みやび 退職代行ガーディアン
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24時間対応

退職届テンプレート

後払いOK

退職金と残業代の請求は20%必要

24時間相談可能

組合期間中の連絡

相談回数無制限

365日対応

 

上記のように世の中には、さまざまな退職代行サービスが存在しています。退職代行サービスを選ぶ際のポイントは、以下の5つです。

 

退職代行サービスを選ぶポイント 説明
価格 多くの代行サービスで相談や即日退職代行が含まれているが、業者によっては別料金となっている可能性があるため、入念な確認が必要

一般企業より労働組合や弁護士事務所の方が割高な傾向にある

実績 退職代行のノウハウがきちんと確立されていて成功率が高い信頼できる業者を選ぶ必要がある

退職に至らなかったケースに関して合理的な説明があれば、透明性のある信頼できる会社として評価することが可能

弁護士または労働組合の介入があるか 民間業者は労働者の退職の意思伝達と書類手続き以外はできない

弁護士や労働組合であれば、交渉や請求が可能

弁護士は、損害賠償請求や訴訟の代理店の対応が実現できる

顧問弁護士による指導があるか 代行業者が法律を順守しているのかを確認するためにも、顧問弁護士による指導があるのかは確認するべき

業者が法律を守らず本来できる範囲以上の業務を平然としていることが問題になった場合は、労働者自身が対応しなければいけない

サービス内容 業者によって、電話相談回数無制限や退職後のアフターフォローなどサービス内容は異なる

自身が魅力的だと感じるサービスを展開している企業を選ぶべき

上記のように退職代行サービスを選ぶポイントはさまざまです。上記のポイントを参考にしたうえで、具体的にどの退職代行サービスを選ぶべきかを選定する必要があります。

うつ病で辞めたいと感じたら即日で退職するのが良い

うつ病で仕事を辞めたいと感じたら退職をするべきです。会社を辞めれば、重度なストレスから解放されたり、失業保険や傷病手当を受けられたりするからです。うつ病を患いながら現在の職場で働き続けていたら、重病化する恐れがあります。

そのため、医師からうつ病と診断された場合や日常生活にも支障が起き始めた場合などは早急に退職の意思を上司へ伝えましょう。上司がハラスメント行為をしてくる場合や同僚との関係が劣悪な場合など退職の意思が伝えづらい職場環境で働いている方も多いでしょう。

そんな時は、退職代行サービスの利用がおすすめです。退職代行サービスを利用すれば、上司と顔を合わせることなく会社を辞められます。うつ病で今すぐにでも会社を辞めたいと考えている方は、退職代行サービスの利用を検討してください。

退職代行サービス「EXIT」