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総務が向いていなくて辞めたい..仕事を辞める判断基準や対処法を紹介

総務が向いていなくて辞めたい..仕事を辞める判断基準や対処法を紹介

ある程度の規模の会社であれば、必ずと言って良いくらいポジションがある職務のひとつに総務があります。ただみなさん総務のイメージってどうでしょうか?「なんか色々やってる」「人事や労務と何が違うの?」「なんか事務的な手続きで困ったら総務に連絡するかな」など色んなイメージあると思いますが、その通りで総務の仕事は多岐に渡っていて、それゆえに総務ならではの悩みもたくさんあるのです。

中には総務の仕事が向いていなんじゃないかと悩んでいたり、「もう総務辞めたい!」と思っている方も少なくないはず。

本記事では、そんな方々のために、総務の仕事を辞めるべき判断基準や、おすすめの転職先について解説します。総務の仕事で悩んでいる方は、本記事を参考にしてみてください。

総務が向いていなくて辞めたいと考える瞬間

総務が向いていなくて辞めたいと考えてしまう瞬間として、以下の7つなどがあげられます。

  • 仕事内容が細かい
  • 業務が多岐にわたる
  • 残業が多い
  • 人との関わりが多い
  • スキルアップしにくい
  • 評価や感謝がされにくい
  • 給料が上がりにくい

ここで解説した内容を参考に、仕事を辞めるべきなのかを検討してみてください。

仕事内容が細かい

総務は会社全体の事務的な仕事を担当することが多い部署であるため、幅広い業務内容に対応しなければいけません。総務の具体的な仕事内容は、以下などです。

総務の仕事内容 説明
対外的な窓口業務
  • 来客の対応や案内
社内の窓口業務
  • 社内で発生したトラブルに対する対応
  • 郵便物の仕分けや差し出し
  • 社員の健康診断の手続き
  • 貸与手続き
備品管理
  • 備品の管理や発注
社内管理
  • 社内清掃の管理
  • 福利厚生制度による管理
社内外のイベント企画や運営
  • 取引先や顧客を対象にしたイベント企画や運営
  • キックオフや忘年会など社内イベントの企画・運営
  • 株主総会の企画・運営

上記のように総務の仕事は多岐に渡っています。突発的な細かい仕事の発生や場面に応じて臨機応変な対応が求められるケースも少なくありません。臨機応変な対応が苦手な方や細かい仕事が不得意な方は、もしかすると総務の仕事の適性は低いかもしれませんね。

業務が多岐にわたる

先ほどの繰り返しになりますが、総務の業務は、社内文書の作成から社内イベントの企画・運営まで担当するケースがあったりと多岐にわたります。人事部が独立して存在しない会社では総務部が人事部の代わりをしている場合もあり、その場合は従業員の管理から採用業務まで兼任していることも珍しくありません。

そのため、ほかの部署と比較しても業務の種類が多く、あまりの忙しさから退職したいと考えている方もいらっしゃいます。常に多忙な職場環境で疲れてしまって、辞めたいと思ってしまうのも理解できますね。

残業が多い

総務は多くの業務をこなさなければいけない部署であるため、必然的に残業が多くなる傾向にあります。株式会社インフォマートが総務として働いている会社員343名に残業時間を質問した結果、担当者の2割弱が毎月20時間以上の残業があることが明らかになっています。

参照:総務343名に聞いた!総務が強い会社のあるべき姿|BtoBプラットフォーム契約書

残業が定常的に多い部署ならば、辞めたいと思ってしまっても無理はありません。

人との関わりが多い

総務は幅広い業務を請け負っているため、人との関わりも多いです。入社したばかりの方など初対面の方であっても、気兼ねなくコミュニケーションが取れる社交性があった方が仕事がスムーズに進められるので、特性として持ち合わせていた方がよいです。人と関わることが苦手な方は、総務には不向きかもしれないので、辞めたいと感じてもおかしくないです。

スキルアップしにくい

総務は多岐にわたる業務を担当していますが、その中身が雑務的な内容であることも少なくないです。雑務的な内容が多いと、特定のスキルとして深く磨くのが難しいと感じることはあります。そのため、この仕事って私のスキルアップにつながっているのだろうかとふと思ってしまうこともあるかと思います。総務を突き詰めると言う思考があれば、総務一筋で総務のスペシャリストになるという道はあると思いますが、必ずしもみなさんそうではないかと思いますので、そう言った時には辞めた方が良いのかと悩んでしまいますよね。

評価や感謝がされにくい

総務が担当する業務は、成果が直接的に見えにくいケースもあり、評価や感謝を受ける機会が少なかったりもします。

業務としては専門的な知識を必要としないと誤解されることがありますが、実際には多様なタスクを効率的にこなすスキルが求められたりします。さらに、総務は社外の方や社員とのコミュニケーションが多い部署であり、そのためクレーム対応的な業務もあって、そういったことを請け負ってくれていることは会社にとっては重要です。クレーム対応はできればやりたくないですよね。

こういった実は重要だけど軽視されがちな業務を担当していたりするので、感謝の気持ちや評価も軽視されがちなのが実情です。もちろん総務を大事にされている会社もありますが、こう言った時に辞めたいと悩むきっかけを持つ総務の方も多くいらっしゃいます。

給料が上がりにくい

総務は給料が上がりにくいとも言われています。Indeedが調査した結果がありましたので確認しましたが、それによると総務の平均月給が237,588円であることが明らかになっています。

参照:日本の総務の平均給与|Indeed

さらに、2022年に実施した賃金構造基本調査結果によると、大卒の新卒者の平均月給が22万8,500円ともあります。

参照:令和4年賃金構造基本調査結果|厚生労働省

つまり、総務全体の平均月給は大卒の新卒者の平均月給よりも約1万円高いのみで、あまり給料が高いとは言えませんよね。給料はやはり大事なので、これきっかけで辞めたいと思ってしまうのも理解できます。

総務が向いていなくて辞めたい時の対処法

総務が向いていなくて辞めたい時の対処法として、以下の5つを解説します。

  • 上司や同僚に相談してみる
  • 異動願いを出してみる
  • 自己分析を行う
  • 一時的に休職を取る
  • 転職を検討する

上司や同僚に相談してみる

総務の業務に適合しているか疑問を感じた場合、まずは上司や同僚と対話をしてみることをおすすめします。

上司の意見や同僚のアドバイスを受けることで、自分の悩みや疑問が整理されることも多いですからね。また、他者の視点からのフィードバックは、自分自身が気づかなかった点を明らかにすることができます。そうすると自然と悩みが解決したり、もう少し頑張ってみようかと思たりするケースもあるので、まずは悩んでいることを口に出してみましょう。

異動願いを出してみる

「やっぱり総務の業務は自分にはあってない」と判断した場合であれば、異動の機会を模索するのも一つの方法です。

しかし、異動を希望する前に、上司との相談を行うことが重要です。上司はあなたの強みや弱みを理解しており、最適な部署や役職を提案してくれるかもしれません。

自己分析を行う

自分が総務の業務に適しているかどうかを判断するためには、自己分析をしてみると良いです。

自分の得意分野や苦手分野を明確にすることで、自分自身の適性をより深く理解することができます。具体的な経験やエピソードをもとに、自分の強みや課題を洗い出しましょう。

結果的に、総務の業務が自分に合っているか、他の職種を検討すべきかが整理されて明確になります。

一時的に休職を取る

一時的に休職を取ることも良いかもしれません。一旦休みをとって落ち着くことで、気持ちが整理されることはよくあります。もしかして、総務が向いていなくて辞めたいと感じていたのが一時的な衝動からきていた可能性もあります。仕事に対する疲労が蓄積されているストレスで一時的に窮屈な思考になっている場合などもあるからです。

一時的に休職を取って体も心も落ち着かせて、冷静になって考えてみるのは良い方法かと思います。

転職を検討する

色々試したけれど、やっぱり総務は向いていない、総務を辞めたい、そしてこの会社では総務以外のポジションは用意してもらえそうにない、となった場合は転職を検討しましょう。転職をしてほかの職種に就くことで自分がやりたい職種にキャリアチェンジすることができます。ただ、転職をする際は自分が会社に求めていることを満たした企業選びをする必要があります。

例えば、仕事を通してスキルアップをしやすい職種に就きたいのであれば、プレゼンテーション能力の取得につながる営業部門の募集をしている会社へ転職するなどです。

総務の仕事が向いていない人の特徴

総務の仕事が向いていない人の特徴として、以下の4つが挙げられます。

  • マルチタスクが苦手な人
  • コミュニケーション力に自信がない人
  • クリエイティブな仕事が好きな人
  • 常に変化を求めたい人

ここで解説した特徴を理解し、自身が総務の仕事に向いているのかを再度確認してみましょう。

マルチタスクが苦手な人

マルチタスクが苦手な人は総務の仕事には向いていません。総務は、例えば窓口業務や備品管理、イベントの企画・運営など担当する業務が多岐に渡っており、それらの業務を同時進行で進めることも多いです。なので自然とマルチタスクが必須となり。マルチタスクが苦手な方は、うまく業務を進められないため業務に支障が出てしまいそうです。

コミュニケーション力に自信がない人

コミュニケーション力に自信がない人も総務には不向きです。総務はさまざまな部署と連携して業務を進めたり、いろいろな人から問い合わせを受けたりするので、必然的にコミュニケーション量が多くなります。対人が苦手であったり、コミュニケーション力に自信がないと適切な対応ができない可能性があったり、コミュニケーション量が多いことにストレスを感じてしまうかもしれません。そういった方は総務の仕事が適任とは言えません。

クリエイティブな仕事が好きな人

クリエイティブな仕事が好きな人も、やはり総務に向いていませんね。総務は、一般的には地道な仕事内容が多く、クリエイティブな業務とは言い難いです。なので、クリエイティブな仕事が好きな人が総務を担当した場合、すぐに仕事内容に飽きてしまうと思います。クリエイティブな仕事が好きでそういったことをやりたいと思っている方には、おすすめできない職種ですね。

常に変化を求めたい人

常に変化を求めたい人にも、総務の仕事は向いていません。総務は割と定常的に発生する業務、同じことを淡々とこなすことが多いです。常に変化を求めたい人が総務の仕事を担当すると、これも業務内容に飽きてしまい、やりがいは感じにくいでしょう。不向きと言えると思います。

総務が向いていなくて辞めるべき判断基準

総務が向いていなくて辞めるべき判断基準として、以下の4つを解説します。

  • 仕事のやる気がなくなった
  • 仕事のストレスが生活に支障をきたし始めた
  • 今後のキャリアパスが見えない
  • 職場環境の改善の余地がない

ここで解説した判断基準を参考にして、総務の仕事を辞めるべきなのかという判断をしてみてください。

仕事のやる気がなくなった

まずは仕事のやる気がなくなった状態がずっと続いているのであれば、辞めるべきか続けるべきかしっかりと判断すべきです。仕事のやる気がなくなると業務に対する集中力が低下してしまい、作業効率が悪くなります。作業効率が悪くなれば生産性が下がりますし、ミスも出てくるでしょう。そんな状態が長く続けば、会社にも迷惑がかかってしまいますし、あなたに対する信頼も下がっていきます。

総務の仕事に対してやる気がなくなったのが一時的なものでなければ、一度立ち止まって、この先どうするのかをしっかりと考えるべきです。

仕事のストレスが生活に支障をきたし始めた

仕事のストレスが生活に支障をきたし始めた場合は、総務が向いていない可能性が高そうです。仕事は日常生活を豊かにするための手段であるので、その仕事が逆に生活を悪化させてしまう要因になってしまうと危険です。

そのような状況で働き続けていても、さらにストレスが蓄積されていき精神疾患を引き起こしたりしたら大変です。自分の心を守るために仕事のストレスが生活に支障をきたし始めたと感じたら総務の仕事から離れることを検討してください。

今後のキャリアパスが見えない

総務の仕事を続けていたとしても、今後のキャリアパスが見えないと感じたら退職を検討すべきですね。確かに総務で得たスキルをもって他の職種、例えば極端ですが営業で活躍できるかと言えばそうではありません。総務のキャリアを極めていく上では、キャリアパスが見えるかもしれませんが、こんな大変で評価もされにくい総務を一生やっていく自信がない、別の職種でキャリアを積んでいきたいと思っているのであれば、早めにキャリアチェンジや退職の判断をした方が良いです。

キャリアアップを目指して転職をする場合、若いうちに転職活動をした方が有利に働く傾向があります。若いうちは仕事のスキルよりもポテンシャル重視で採用される可能性があるためです。

総務の仕事に将来性を感じられない方は転職に有利な年齢のうちに他の職種に従事できるように転職活動をしましょう。

職場環境の改善の余地がない

職場環境の改善の余地がないと感じたら、退職する決断をしても仕方ないですね。現在総務の仕事を辞めたいと思っているのに職場環境を改善することができないならば、その環境から離れざるを得ません。

総務が向いていないと思ったときに辞める流れ

総務を辞める際の流れは、以下です。

  • 上司に直接退職を申し出る
  • 引継ぎ業務を入念に行う

上司に直接退職を申し出る

総務が向いていないと思って辞める判断をした場合、まずは上司に直接退職を申し出ましょう。上司に直接退職を申し出て、承諾されたら、仕事を教えてくれた感謝を伝えたうえで退職手続きを進めていきましょう。

また、民法628には2週間前に会社を辞める意思を伝えれば退職できると定められています。したがって、なるべく早めに退職をしたい場合は2週間以上前に上司へ会社を辞めたいと伝える必要があります。

参考:民法|e-Gov法令検索

引継ぎ業務を入念に行う

総務が向いていないと感じて退職をする際は、引継ぎ業務は入念に行いましょう。引継ぎ業務に不備があれば、あなたの後任者にも、会社にも迷惑かかるので入念にお願いします。引継ぎ業務を実施する際は、以下の手順で行いましょう。

  1. 自分が担当している業務をリストアップする
  2. 引継ぎ業務のスケジュールを組む
  3. 引継ぎ資料の作成をする
  4. すべての業務を次の担当者へ説明する

何度も述べている通り、総務の業務は多岐に渡っているので、内容が漏れることがリスクとなりますので、引き継ぎ業務の緻密さは非常に大切です。

総務が向いていなくて辞めた人のおすすめ転職先

総務が向いていなくて辞めた人のおすすめ転職先として、以下の3つを紹介します。

  • 人事部門
  • 営業部門
  • 経理・財務部門

人事部門

総務からの転職先として、人事部門が適していると言われることが多いです。その理由は、人事部門が従業員全体のサポートを行う点で、総務の業務と共通点を持っているためです。ただ、似たような仕事をする可能性も高いので、総務の仕事自体絶対に関わりたくないと言う強い意思があるのであればおすすめできません。

ただ、総務が人事業務を兼任している企業では、その経験を活かして人事部門へのスムーズな移行が期待できるので、総務への毛嫌い感がなければ検討してもよい異動・転職先かと思います。

営業部門

総務の経験者が営業部門に転職するケースも増えています。総務の業務は多岐にわたる部署との連携が必要とされるため、高いコミュニケーション能力が求められます。

コミュニケーションスキルは、営業部門でも非常に有効です。営業部門では、実績に応じた評価が行われることが多いため、自分の努力が正当に評価される環境を求める方には適しています。総務が評価されにくい点に不満を持っていた方などは良いかしれませんね。

経理・財務部門

経理・財務部門は、会計や財務に関する専門的な知識を深めることができる部署です。総務とは異なり、人との接触が限られる業務も多く、集中して業務に取り組みたい方には向いています。

総務が経理・財務の業務を担当している企業の経験者は、スキルを活かして経理・財務部門への転職がスムーズに進むことが期待できます。

総務が向いていなくてどうしても辞めたいなら退職代行!

総務が向いていなくて辞める時の判断基準として、仕事のやる気がなくなったことや職場環境の改善の余地がないことをあげてきました。また、総務が向いていないと感じている方は人事部門・営業部門・経理・管理部門を新たな転職先として選ぶとよいでしょう。

総務の仕事を辞めたくても上司が退職を認めてくれない場合もあるかもしれません。その時は退職代行の利用がおすすめです。退職代行を利用すれば、対面で会社を辞める意思を伝える必要がないため、気軽に退職を実現できます。総務が向いていなくて会社を辞めたい場合は、退職代行を活用して迅速に会社を辞められるように努めましょう。

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