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仕事が覚えられなくて辞めたい…上手くいかない原因や対処法、納得させられる退職理由

仕事が覚えられなくて辞めたい…上手くいかない原因や対処法、納得させられる退職理由
この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

新たな職場を見つけて働き出した方の中には、なかなか仕事が覚えられずに上司や同僚から叱責や失望のまなざしで見られる人がいるかもしれません。

少しでも仕事を覚えたくて一生懸命やってはいるけれどなかなか覚えられない人もいるはずです。あまりにも仕事が覚えられないので辞めたいと感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では仕事が覚えられなくて辞めたいと思ってしまう人の特徴や仕事が覚えられない原因、対処法などをご紹介します。

そして、この記事を読むことで、仕事が覚えられなくて辞めたいと思っている方が今後どのような行動をとればいいのかがわ理解いただけるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

仕事がいつまでも覚えられない原因

一生懸命仕事をやりたいけどなかなか仕事内容を覚えられない場合、どんな原因があるのかを以下にまとめました。

業務にまだ慣れてない

1つ目は業務にまだ慣れていないことです。それぞれの会社・職場には独自のルールがあり、同業他社から転職してきたのに前の職場との運用方法が異なるためになかなか業務に慣れないというケースがあります。

ルール自体は決して難しいわけではないため、同僚たちは既に業務に慣れているだけで、いずれは慣れることでしょう。しかし、慣れるまでには一定の時間はかかり、その間は同僚などから「いい加減慣れてほしい」とか「もっと積極的に聞いてほしい」などと言われるかもしれません。

入社して間もない段階は期待と不安が入り混じる状態なだけに、チクチクと同僚から言われたら不安が増すでしょう。不安が増してしまうと人によっては辞めたい気持ちが強まってしまいますよね。

社内の教育が行き届いていない

2つ目は社内の教育が行き届いていないことです。先ほどの会社・職場独自のルールも社内で教育を徹底させれば新入社員が戸惑うことも少なくなります。このため、何らかの要因で社内の教育が行き届いていないことが考えられます。

教育が行き届いていない原因は、仕事量の兼ね合いで教育を行う余裕がない、教育して育てていく環境ではないなどが考えられます。段階を飛ばしていきなり実践からスタートすれば、戸惑いを見せる人が出てくるのは当然です。ましてやうまくいかない時に誰もフォローをしてくれないというケースもあるでしょう。

人間関係に慣れるのも大変なのに、すべてを自分で考えないといけないのは入社して間もない段階だと酷な話であり、仕事を覚えるだけの余裕を作り出しにくいと言えます。

業務量や覚えることが多すぎる

3つ目は業務量や覚えることが多すぎることです。頻繁に求人募集をかけている企業などでは基本的に人の入れ替えが激しく行われていますが、その要因は業務量の多さなどが関係している場合があります。業務量に比例する形で覚えるべきことも出てくるので、覚えたくても何から手を付けていいかわからないや、覚えても覚えても次から次へと覚えることが出てくる、などという状態になってしまいます。

業務量が多いと、いかに業務量を捌いていくかに重点が置かれ、仕事を覚えていくことが疎かになってしまうこともあります。丁寧に1つずつ仕事を覚えたい人からすると、いきなり業務量の多い環境で働くことになるのはストレスでしかありません。

新人の場合は業務量などもセーブされた上で段階的に仕事を覚えていくのが理想的ですが、それが難しい環境だと仕事を覚えていくことが二の次で、まずは業務量をこなすことが優先されるため、覚えられない状況が続くでしょう。

自分の能力を上手く生かせられない

4つ目は自分の能力を上手く生かせられないことです。人間誰しも得意分野・不得意分野が存在します。仕事をこなす中で、得意分野だったから仕事をすぐに覚えられることもあれば、不得意分野だからなかなか覚えられないこともあるでしょう。

自分としては一生懸命仕事を覚えたい、だけどなかなか覚えられない場合はその方の不得意分野の範疇で仕事を行わざるを得ない状況の場合があります。決められたことをコツコツとこなすのが得意な人からすれば、フレキシブルに自分の考えでこなさないといけない職場は向いていないでしょう。

自分の得意なことがうまく生かせず、自分が苦手とすることを求められる職場だった場合、自らの努力で解決を目指すのは大変です。

やりがいを感じられない

5つ目はやりがいを感じられないことです。仕事といっても様々で、その人にしかできない仕事もあれば誰がやってもいいような仕事もあります。その人にしかできない仕事であればやりがいをひしひしと感じられますが、誰がやっても良い仕事になると、他の人でもできる仕事なだけにやりがいを感じるのは難しいです。

もちろん給料をもらっている以上、やりがいを感じない仕事であっても真剣に取り組むのが当然ですが、とはいえ、モチベーションは下がりやすく、仕事を覚えるだけで気力が削がれていきます。

モチベーションが下がるとミスも起こりやすく、上司や同僚の叱責や失望を呼び、負のスパイラルに入る可能性もあるでしょう。やりがいを感じられない状況は決して良い状況ではありません。

仕事が覚えられず辞めたいと考える人の特徴

一生懸命仕事を覚えたいのになかなか覚えられない、そんな方も多いのではないでしょうか。仕事が覚えられないことを理由に辞めたいと考える人の特徴を以下にまとめました。

入社して間もない

1つ目は入社して間もない時期だからです。新しい環境で働き始める状況は誰しもが不安を感じるところであり、うまくいくかどうかが心配になります。すんなりと仕事を覚えられて周りとも溶け込めれば不安は自然と消えますが、仕事が覚えられず周囲から白い目で見られれば、辞めたいと考えたくなるのは無理もありません。

入社して間もない時期はどうしても周囲との距離感が生じやすい時期なので、指導なども若干冷たさを感じてしまうでしょう。不安な気持ちがより強まっていく中でストレスが強くかかり、体調を崩し気味になって強く辞めたいと考え始めるスパイラルに入る恐れがあります。

続けられる自信がない

2つ目は続けられる自信がないことです。業務量が多く、覚えるべき事柄が膨大にあると、「これからこの職場で自分はやっていけるのだろうか」と不安に感じやすくなるでしょう。やっていく自信が出てくるメドがすぐには立たないため、入社したのは失敗だったかもしれないと考え始めます。

これならばやっていける!という自信さえついてしまえば、どうにかして続けることはできるでしょうが、その自信がない状態だと辞めたい気持ちが抑えきれなくなるのです。続けられる自信がない状態が続くと、次第に辞める決断をすべきかどうか考えるようになります。

ストレスや不安を感じやすい

3つ目はストレスや不安を感じやすいことです。プラス思考の人や周囲にどんどん話を聞いていける人であればストレスや不安を感じにくく、早い段階で周囲に溶け込むことができるようになります。ところが、マイナス思考の人や人見知りの人はそれができないため、ストレスや不安を感じやすくなります。

ストレスや不安を感じやすいと、ちょっとした失敗や叱責などで大きなショックを受けやすく、負のスパイラルに入りやすくなりがちです。強いストレスを受け続けると適応障害などストレスを起因とする病気になりやすくなるため、注意が必要です。

積極的にコミュニケーションを図りたくない

4つ目は積極的にコミュニケーションを図りたくないことです。仕事を覚えるには本来わからないことをどんどん聞いていくことや困ったら相談を行うことが大切です。しかし、人見知りや雰囲気がギスギスしているなどの要因からなかなかコミュニケーションが取りにくい、自分からは声をかけにくい状況になっている場合があります。

仕事は他の人の仕事ぶりを見て学ぶべきとか、技はどんどん盗んでいくべきなど、教えることを良しとしない職場もあり、こうした環境だと積極的なコミュニケーションを避けたくなるのは仕方ないと言えます。次第にこんな職場で働きたくない、辞めたいと思うようになってしまうのです。

仕事が覚えられず辞めたい時の対処法

どうしても仕事が覚えられず辞めたい時にどんな対処法があるのか、主な対処法を以下にまとめました。

積極的に質問やコミュニケーションを行う

1つ目は積極的に質問やコミュニケーションを行っていくことです。仕事を覚えるには積極的に質問を行い、お昼休みや仕事終わりにコミュニケーションを取り、関係性を深めていくことが求められます。関係性が構築されれば質問をしやすくなり、仮に失敗してもフォローをされやすくなるでしょう。

一方で、コミュニケーションなどを取ろうとせずに辞めたとしても次の職場でも同様の状況が起こりかねず、再び辞めざるを得ない可能性も考えられます。ですので、今後のことを考えても質問を積極的に行い、コミュニケーションを図っていくことが大切です。

メモを取る癖をつける

2つ目はメモを取る癖をつけることです。仕事を覚えられない人はどんな指導を受けたかも覚えていなかったり、決まったところでミスをしやすかったりします。また、1度教えたのに2度3度と同じ質問をされることで、「前に1度教えましたよね?」と強い口調で注意する人も割と多かったりします。これらはメモを取って後で見返すことで覚えられるようになるので、この辺りはしっかりと努力しましょう。

メモを取っておけば再び質問をする必要はなくなり、何に注意をして仕事を行っていけばいいかが分かります。そのメモは別のノートを用意してまとめることで、一種のマニュアルとなり、このマニュアルを踏まえて後輩たちに指導することも可能になります。メモを取る癖をつければ自分の身を助けることにつながるでしょう。

上司や同僚に相談してみる

3つ目は上司や同僚に相談してみることです。社会人が大切にすべき「報連相」、報告・連絡・相談があり、相談を行うことは社会人として基本的なことと考えられます。困ったことがあれば上司や同僚に相談するのが確実であり、会社に入って間もない人を無下に扱う人はほとんどいません。

最初のうちは上司や同僚も温かい目で見守ってくれるほか、相談を行えば丁寧に返してくれます。その際にメモを取る癖をつけておけば、繰り返し同じことで相談して失望されることもなくなり、良好な関係を築けるでしょう。何か分からないことがあれば早い段階で相談を行うのが重要です。

失敗する怖さを捨てアウトプットする

4つ目は失敗する怖さを捨てアウトプットを行うことです。人は怒られたくない、失望されたくないなど様々な理由から失敗を怖がります。一方で失敗を通じて学ぶことができ、2度と間違えないために必死になって覚えられるようになるものです。

失敗することは仕事を覚えることにもつながるため、失敗する怖さを捨ててアウトプットを行いましょう。怒られることもあるでしょうが、期待されているからこそ怒ってもらえるため、失敗しながら仕事を覚えていくつもりでアウトプットを行うのが確実です。

向いている会社に転職する

5つ目は向いている会社に転職することです。1つ1つの仕事を丁寧にこなしたい人の場合、コツコツと仕事をすることが良しとされる会社の方が明らかに相性は良く、テキパキと仕事をしなければならない会社は合っていません。

仕事の取り組み方やスピード感、仕事量など様々な点で会社をチェックする時に、自分に向いている会社や向いていない会社が存在します。実際に働いてみないとわからない部分がある一方、業種や職種的にどのような人材が活躍しやすいか、どんな働き方が求められるかはおおよそ推測ができるでしょう。

事務作業が得意なのに慣れない営業で働いてきた方は事務の仕事をメインに転職活動を行えばいいように、向いている業種や職種を踏まえ、自分にマッチしそうな会社を見つけ出しましょう。

覚えられず辞めたい仕事場に納得してもらえる退職理由

会社を辞めたいと切り出す場合に、仕事が覚えられずに辞めたいという理由をストレートに言ってしまえば、何かしらの理由を付けて引き止められる可能性が高いです。ここからは上司などに納得してもらいやすい退職理由をご紹介します。

体調不良が治らない

1つ目は体調不良が治らないことです。適応障害のようにストレスを原因とする体調不良の場合、ストレスを取り除くことが治療につながります。他の病気で体調不良になっている場合もしっかりと静養を行うことで再び仕事ができる状態に改善していくことが可能です。

一方で休職という形で静養すればいいのではないかと会社側から提案を受ける場合もあります。今すぐにでも辞めたい場合は、復帰できるか分からない中で休み続けるのは申し訳ないなど、丁重に断っていけばそれ以上は引き止めることはないでしょう。また休職して傷病手当金を得られる場合は、傷病手当金を得て静養を行いながら回復状況を見て判断するのも1つの方法です。

体調不良を理由にする場合は医師の診断書を用意することで信憑性を出せるため、何かしらの病気が原因で体調不良になっている場合は診断書を作成しておくと話が進みやすいでしょう。

結婚することになった

2つ目は結婚することになったので辞めたいという理由です。パートナーが仕事でかなり忙しく、家事などでパートナーを支えたいなどの明確な理由があることで会社側にも納得してもらいやすくなります。また女性であれば妊娠が発覚して結婚することになったケースも想定され、体調が安定するまではストレスがかかる状況を回避したいという理由であれば納得されやすいでしょう。

結婚を理由とする場合、内容が問われやすく、例えば業務量が多いので辞めたいと言っても時短勤務制度があれば、「制度を活用してみてはどうか」と説得されることになります。結婚しながら働く人も以前より増えており、結婚という事実だけでは納得してもらえない可能性があるでしょう。

身内の介護が必要になった

3つ目は身内の介護が必要になったという理由です。仕事と介護を両立させるのは非常に大変であり、会社によっては介護休暇などもあります。こうした休暇制度がなかった場合、介護に専念したいという理由で辞めることが可能です。

仮に介護休暇があったとしても、初めての介護がどれだけきついものなのかまだ実感が湧いていない人も多く、いずれは復帰しなければならないため、復帰できるかどうか不安に思う人も多いでしょう。

まずは介護に専念して余裕が出てきたら再び働き始めたいという理由にすれば、納得はしてもらいやすく、円満退職も可能でしょう。

仕事を辞めることに関するQ&A

仕事が覚えられず辞める場合、様々なケースが想定されます。それぞれのケースに応じたQ&Aを最後にご紹介していきます。

覚えられないことを理由に本当に辞めていい?

仕事が覚えられない事を理由に会社を辞めることは可能です。なぜなら労働者には職業選択の自由が保障されており、どんな職業であっても働くことができる一方、どんな理由で仕事を辞めても何ら問題はありません。

様々な理由を付けて会社側は引き止めてくることもあります。例えば「引き継ぎができていないのに辞めさせることはできない」など、辞めたくても辞めさせてくれないというトラブルが考えられます。しかし、引き止めそのものに法的根拠がなく、無理に引き止めることはできません。

ですので、仕事が覚えられない事を理由に辞めることは何の問題もありません。ただ円満退職を目指す際に仕事が覚えられない事を理由にすると色々な小言を言われるなど精神的なダメージがかかる可能性があるため、納得してもらえる理由を見繕うことでそういったことを回避するなどの対策が必要になってくる場合もあります。

覚えるのが苦手な場合の転職先の選び方は?

仕事を覚えるのが苦手な場合の転職先として、多くのことを覚えなくていい仕事を行うところがおすすめです。やるべきことが決まっており、仕事をこなす中で嫌でも覚えるようなものや業務量が少ない仕事、新しい事柄を覚えずに済む仕事など、実は転職先の選択肢は意外と多いと言えます。

例えば、倉庫でのピッキング作業や荷物の積み下ろしや検品などが該当します。覚えることが一切ないわけではないものの、最低限のことを覚え、荷物を運ぶなどのことが行えれば誰でも行える仕事です。肉体労働にはなるものの、常に人手不足であるためにいつでも働き出すことができるのも特徴的です。

また警備員系の仕事は基本的に覚えることは多くなく、警備を行うことが仕事です。トラブル対応を時に行うこともありますが、その多くは何もない時間帯と言えます。夜勤であればその分、単価も上がりやすく、人とコミュニケーションを取る機会も少ないので気軽に取り組めるでしょう。

覚えるのが苦手な人でも活躍できる仕事は実はたくさん存在しており、後は体力面などを強化していけばより選択肢は増えて、幸せな人生を送るだけで収入が得られます。

全然覚えられないのは病気?

なかなか仕事が覚えられないということは、何かしらの病気ではないかと考える人がいますが、全然覚えられない=病気と考えるのは短絡的です。そもそも仕事以外にも覚えられないものがなければ病気とは言えません。他の事は覚えられるけど仕事のことだけは覚えられないという人は意外といます。

興味のあることはやたら覚えられるけど、興味のないことは全然覚えられないというケースもあります。学生時代、勉強はできないけど雑学などは得意という同級生が周りにいた方もいるのではないでしょうか。これは決して病気ではなく、あくまでも興味の有無で覚える気があるか、それともないかが左右されるだけのことです。

近年は様々な病気の名前が登場し、もしかして病気ではないのかとついつい思いがちですが、本当に病気だった場合、仕事以外でも色々な支障が生じている可能性があります。あくまでも仕事だけが覚えられない場合は病気とは言えません。単に興味がないことを覚えられないだけと言えるでしょう。

そのため、仕事に関心を示し、興味を持つように心掛けることで、あれほど仕事を覚えるのが苦手だったのに段々と覚えられるようになるかもしれません。興味を持てるような仕事を探して励んでいくことで苦手克服につながる可能性があります。

退職代行で覚えられない仕事先を早期に辞められる

仕事が覚えられないから会社を辞めたいという場合、理由が理由なだけに様々な引き止めを受ける可能性が高いです。引き止めを受けてもなるべく早期に辞めたいという場合におすすめなのが退職代行サービスです。

退職代行サービスは担当者が代わりに企業側へ退職の意思を伝えてくれ、即日対応で退職の手続きが開始できるようになります。職業選択の自由があり、本来辞めることも自由に行えるので、会社側にしっかりと退職の意思が伝われば辞めることはできるでしょう。スパッと辞めたい場合には、退職代行サービスの活用をおすすめします。

覚える事が少ない仕事はたくさん存在するほか、単純作業の中にも一定の給料を稼げる仕事も多く、コツコツと仕事をこなしたい人には選択肢が多い状況です。苦しい思いをして仕事をするくらいならば負担の少ない仕事に転職して毎日やりがいを見出した方が健全です。

退職代行サービス「EXIT」