やめ知識 やめ知識

仕事行きたくないという理由で朝泣いてしまう状況から抜け出す方法と心のケアの仕方

仕事行きたくないという理由で朝泣いてしまう状況から抜け出す方法と心のケアの仕方

最終更新日 2023年7月7日

この記事の監修者
新野 俊幸(「退職代行」専門家)
自身が会社を退職する際に苦しんだ経験から、日本初の退職代行サービス「EXIT」を2017年に開始。「退職で苦しむ人をなくしたい」という思いで、退職代行を日本に広め続けている。

朝仕事に行くのが辛いという理由から涙が出てしまう経験はありませんか?そのような症状が出た場合、知らず知らずの間に心身ともにダメージを負っており、身体からSOSの信号として涙が出ている可能性があります。

このような状態で会社に行き続ければ、最悪の場合うつ病を発症してしまうリスクもあるため、適切な対処が必要です。

本記事では朝仕事に行くのが辛いという理由で涙が出てしまうワケとその対処法について解説します。

自身に合った対処法を利用して、この辛い状況から一刻も早く抜け出すための参考にしてください。

仕事に行きたくないことが理由で涙が出るのは重度のストレスを抱えている可能性大

仕事に行きたくないという感情が朝に涙を引き起こす場合、重度のストレスが原因である可能性が高いです。仕事に対して強い抵抗感や恐怖心を抱えているため、朝になると不安や絶望感が頂点に達し、涙という形で感情が爆発してしまうのです。

無自覚で起こる症状のため、身体から「ストレスが溜まっている」というSOSのサインと捉えていいでしょう。

このような状態が継続する場合、適応障害やうつ病を発症するリスクがあります。涙が出る以外で以下のような症状が出ている場合は、うつ病の初期症状の可能性があるため、早期に対策を行う必要があります。

  1. 持続的な憂うつ感や抑うつ:日常的に悲しい気持ちや絶望感を感じることがある
  2. 無気力や興味の喪失:以前楽しんでいた活動や興味が薄れ、何をするのも面倒に感じる
  3. 睡眠障害:過眠や不眠が生じ、十分な休息が得られないことがある
  4. 食欲の変化:食欲の減退や過剰摂取、体重の増減がみられる場合がある
  5. 集中力の低下:注意力が散漫になり、日常的なタスクに集中することが難しくなることがある
  6. 疲労感やエネルギー不足:常に疲れている感じがし、身体的な活動や精神的な集中が難しくなることがある
  7. 自己評価の低下:自己価値感の低下や罪悪感、過度の自己批判が現れることがある
  8. 無意味さや絶望感:将来に対して希望を持つことが難しくなり、人生の意味や目的を見出すことが困難になることがある
  9. 身体症状:頭痛、背中や腹部の痛み、消化不良などの身体的な不快感や症状が現れる場合がある

メンタルが弱いから仕事に行きたくないだけで涙が出るのではない

仕事に行くことが辛くて涙が出る場面に直面すると、「メンタルが弱いからだ」と自責の念にかられることがあります。しかし、涙が出る真の原因は単にメンタルの弱さではなく、さまざまな要因があります。

「自覚なく落涙していた」という方も少なくなく、いわば重度のストレスによって感情の自制が効かない状態のため引きおこる症状なのです。

「メンタルが弱いからダメなんだ」と自分を責めるのではなく、身体や精神を壊す前に、ストレスの原因を突き止めて、それに合った対策を早急に行うようにしましょう。

どうしても会社に行かなければいけない時の応急処置方法

社会人としてのマナーを守るためや、重役を任されていたりすると、安易に仕事を休むわけにはいかない方もいるかもしれません。

どうしても仕事を休めない方のため、会社に行くための応急処置方法を紹介します。主な応急処置方法は以下の4つです。

  1. 腫れたまぶたを氷や水で冷やす
  2. 蒸しタオルでまぶたの血行を促す
  3. 暖かい飲み物や甘いものを摂取してリラックスする
  4. 「仕事を淡々とこなす」と暗示をかける

1. 腫れたまぶたを氷や水で冷やす

涙が出ると炎症によりまぶたが腫れてしまいます。このような場合は氷や冷たいタオルを使用してまぶたを冷やすことで、腫れを軽減させることができます。冷却効果によりまぶたが引き締まり、涙の量も減少するでしょう。

2. 蒸しタオルでまぶたの血行を促す

まぶたが腫れてしまう原因の一つに血行不良があります。暖かい蒸しタオルを瞼に当て、血行を促進させることでまぶたの状態を改善することができます。氷や水での冷却と蒸しタオルでの加温を繰り返し行いましょう。

血液の循環が良くなることで、まぶたの浮腫や炎症が和らぎ、涙が出にくくなる効果も期待できます。

3. 温かい飲み物や甘いものを摂取してリラックスする

朝、涙が出る原因の一つはストレスや緊張です。暖かい飲み物やリラックス効果のあるハーブティーを摂取することで、体を温めリラックスする効果があります。また、チョコレートやアイスなど甘い食べ物を摂ることで、ストレスを和らげ、心を落ち着かせることができます。

4. 「仕事を淡々とこなす」と暗示をかける

朝、涙が出る原因として、職場での不安やプレッシャーが挙げられるでしょう。自分に対して「仕事を淡々とこなす」というような暗示をかけることで、無心で仕事をするようにし、ストレスを感じない状態を作ることができます。

仕事が終わってからの楽しみを合わせて想像することで、より仕事からのプレッシャーを感じることなく作業を行うことができるので、是非試してみてください。

仕事に行きたくないと朝に涙が出る原因とは?

「仕事に行きたくないと朝に涙が出る」状態に至る主な要因は、仕事環境や職場の人間関係の悪化、過度な業務負荷、長時間労働など様々です。主に以下の2つのような要因に分類できます。

  1. ワークライフバランスの失調と心身の疲弊
  2. 職場環境や人間関係の悪化による精神的負担

自分がどれに当てはまるのかを考え、適切な対処をとりましょう。

1. ワークライフバランスの失調と心身の疲弊

ワークライフバランスが崩れ、心に負担がかかるのは主に以下のような原因があります。

  • 給料や労働時間などの労働条件が悪い
  • 仕事のミスやトラブルを繰り返してしまう

給与や労働時間に関しては、家庭などの経済的問題やプライベートにどれだけ時間を割けるかなど、心身のストレス状態に直接かかわる悩みです。また、仕事でミスを繰り返してしまうと、「申し訳ない」という自責の念によって心に負担をかけてしまい、仕事に行きづらくなったり、自己肯定感が低くなってしまったりすることもあるでしょう。

このように、長時間労働や仕事の過剰な負荷(プレッシャー)、休息不足などが原因で心身の疲労が蓄積し、朝に涙が出るなどの身体的・精神的な症状が現れてしまいます。

2. 職場環境や人間関係の悪化による精神的負担

職場環境や人間関係の悪化には主に以下のような要因があります。

  • 同僚からのいじめ
  • 上司からのパワハラ
  • 部署異動

仕事をするうえでからなずと言っていいほど悩みとして挙がるのが人間関係です。上司や同僚など、接する機会が多い人との関係が崩れると、毎日顔を合わせなければいけないため、それなりのストレスがかかるでしょう。

また、部署異動により本来やりたかったことと異なる仕事を行わなければいけなくなってしまうと、モチベーションが下がってしまいます。「なんのためにこの仕事やっているんだろう」と毎日思い続けるのは相当なストレスになります。

仕事に行きたくないと朝に涙が出てしまう時の対処法

自分がストレスを感じている要因を特定できたら、次はそれに対して適切な処置をとり、問題を解決しましょう。解決策は一つではないことが多いため、複数の対処法を並行して実践することをおすすめします。

1. 心のケア編

まずは精神面をケアする方法を紹介します。主な対処法は以下の4つです。

  • 精神科や心療内科でメンタルヘルスカウンセリングを受診
  • マインドフルネスや瞑想の実践
  • 長期休暇の取得
  • 身近な人への相談

精神科や心療内科でメンタルヘルスカウンセリングを受診

仕事に行きたくないと朝に涙が出てしまうなどの症状が続く場合、精神科や心療内科でのメンタルヘルスカウンセリングを受けることをおすすめします。カウンセリングではストレスの原因や感情のコントロール方法、適切な対処法などについて話し合うことができるため、心のよりどころとしても有効でしょう。

以下の症状が出ている場合はうつ病となってしまうリスクがあるため、早急な受診をおすすめします。

  1. 持続的な憂うつ感や抑うつ:日常的に悲しい気持ちや絶望感を感じることがある
  2. 無気力や興味の喪失:以前楽しんでいた活動や興味が薄れ、何をするのも面倒に感じる
  3. 睡眠障害:過眠や不眠が生じ、十分な休息が得られないことがある
  4. 食欲の変化:食欲の減退や過剰摂取、体重の増減がみられる場合がある
  5. 集中力の低下:注意力が散漫になり、日常的なタスクに集中することが難しくなることがある
  6. 疲労感やエネルギー不足:常に疲れている感じがし、身体的な活動や精神的な集中が難しくなることがある
  7. 自己評価の低下:自己価値感の低下や罪悪感、過度の自己批判が現れることがある
  8. 無意味さや絶望感:将来に対して希望を持つことが難しくなり、人生の意味や目的を見出すことが困難になることがある
  9. 身体症状:頭痛、背中や腹部の痛み、消化不良などの身体的な不快感や症状が現れる場合がある

マインドフルネスや瞑想の実践

ストレスやネガティブな感情に悩まされる場合、マインドフルネスや瞑想の実践が負担を軽減させる手助けとなることがあります。マインドフルネスや瞑想は今この瞬間に意識を集中させ、心を静めることを目的としており、日常の忙しさやストレスから一時的に離れ、内面の平穏を取り戻す手段として有効です。

専門的な技法であるため、心療内科へ受診した際に医師へやり方を聞くなど、実践するために専門家の意見を仰ぎましょう。

長期休暇の取得

仕事に行きたくないと朝に涙が出てしまう状況に直面している場合、長期休暇を取得することも検討しましょう。

仕事や日常生活のストレスから一時的に離れることで、心身の回復やリフレッシュが可能です。長期休暇中は自分自身に集中し、リラックスできる時間を過ごすことがポイントとなります。新しい趣味や興味を追求する、自然に触れる、大切な人と過ごすなど、自己の幸福感を高める活動に取り組むこともストレス軽減に有効でしょう。

身近な人への相談

仕事に行きたくないと朝に涙が出るような状況では、身近な人に相談することも有効です。家族や友人、信頼できる同僚など、自分にとって支えとなる人々に感情や悩みを打ち明けましょう。

もし、どうしても相談できないという場合は専門家やカウンセラーへの相談も考慮すると良いでしょう。適切な支援を受けることで、負担を分かち合い、解決策を見つける手助けになります。

「話を聞いてもらう」という行為だけでも、心の軽減や気持ちの整理ができ、前向きな気持ちを取り戻すきっかけとなるでしょう。

2. 労働環境の改善編

次に労働環境の改善により対処する方法を紹介します。労働環境を変えるには主に以下2つの方法があります。

  • 人事労務担当者への相談
  • 労働組合への相談

人事労務担当者への相談

まずは社内の人事労務担当への相談が有効な手段の一つとなりえます。人間関係にストレスを感じているのであれば配置転換の要請、労働条件であれば仕事の負荷や業務内容の見直し、柔軟な労働時間の確保の要請、パワハラが発生しているのであれば相談窓口として人事労務担当が機能している場合があるので、相談をしてみましょう。

労働組合への相談

仕事に行きたくないと朝に涙が出てしまう原因が労働環境にある場合、労働組合に相談してみることも検討しましょう。労働組合は法的な知識や交渉力を持っており、労働条件の改善や労働時間の調整、ストレス対策の支援など、さまざまな面でサポートしてくれます。

労働組合で問題が解決しない場合は社労士や弁護士へ相談することで問題が解決する可能性があるため、利用を視野に入れておきましょう。

3. キャリアの見直し編

最後にキャリアを見直して、環境を大幅に変えることで対処をする方法を紹介します。対処法は主に以下の2つです。

  • 社内で異動する
  • 違う会社に転職(会社を辞職)する

社内で異動する

環境を大きく変えるという点で一つ有効なのが社内異動です。異動によって業務内容や職務の負荷が変わることで、新たな刺激ややりがいを見つけることができる可能性があります。

異動には人事部や上司とのコミュニケーションが欠かせませんので、希望や適性をしっかりと伝えることが重要です。自身の能力や興味に合ったポジションへの異動を目指し、新たなチャレンジをすることで、仕事に対するモチベーションを高めることができるでしょう。

違う会社に転職(会社を辞職)する

二つ目に、環境を大きく変えるため、違う会社に転職(会社を辞職)するという手段があります。仕事に行きたくないと朝に涙が出るような状況が続く場合、現在の会社での環境や業務に対して合わない可能性があるため、このような場合は、他の会社への転職を検討することが有効な選択肢となるでしょう。

転職・辞職が最適な方法と判断した場合は会社側にその旨を伝える必要がありますが、その際に引き止めに合うこともあるでしょう。このような場合はまず、自分の精神状態や健康状態を把握し、本当にその会社に居続けるべきなのかを慎重に判断しましょう。

もし、辞めさせてもらえない場合は労働組合への相談や、退職代行サービスの利用を検討しましょう。

朝涙が出るという理由だけで会社を辞めても良いワケ

会社を辞めようと決断した人の中には「朝涙が出るだけで会社を辞めてもいいのか」「会社側から甘いと言われる」「世間的に悪印象なのではないか」というような心配をされる方も多いのではないでしょうか。

結論、朝涙が出るという理由だけで会社を辞めることは全く悪いことではありません。そのおもな理由を3つにまとめたので、是非参考にしてみてください。

  1. 仕事よりも身体の方が大事だから
  2. 職場の人手不足は会社の責任だから
  3. 現代では転職が珍しいことではないから
  4. 失業手当により経済的負担をカバーできるから

1. 仕事よりも身体の方が大事だから

身体は資本であり、健康でなければどんな活動も満足に行うことができません。つまり、自分の身体と心の健康は最優先です。朝に涙が出るような状況は、精神的な負担やストレスが大きいことを示しています。健康を損なうくらいなら、仕事を辞めるという選択肢は最適解と言っても過言ではないでしょう。

そもそも健康を損なうような働き方を強制してくる職場であれば、時間を割く必要も貢献する必要もありません。自分自身の健康を大切にし、必要ならば転職やキャリアの見直しを考えることは正当な選択です。

2. 職場の人手不足は会社の責任だから

「人手が足りない」「お前が抜けた穴は誰が埋めるんだ」などと会社側に言われ、会社を辞めることを踏みとどまっている方もいらっしゃるかと思います。そのようなことを言われた場合でも、無理に会社に居続ける必要はなく、同情する必要もありません。なぜなら、職場の人手不足は会社の責任であり、個人が負担するべきではないからです。

人手不足である、ないに関わらず会社を辞めることは権利として正当化されているため、必要があれば、気負いなく自由に行使しましょう。

3. 現代では転職が珍しいことではないから

現代の労働環境では、転職は珍しいことではありません。自身の過失や短期間で辞める場合を除いて、正当な理由があれば転職活動においてもネガティブな印象を持たれることはないでしょう。

また、現代では働き手が足らず、求職者よりも求人数の方が圧倒的に多い状況です。今いる1社と合わないだけで苦しむ必要はなく、そのほか多くの会社に目を向けるのも一つの選択肢として持って良いのです。

転職をきっかけに新たな環境に飛び込んだり、キャリアアップができたりと、ポジティブな影響も多くあるため、前向きに活動を行いましょう。

4. 失業手当により経済的負担をカバーできるから

仕事を辞めると決めた際に、一番に思い浮かぶのが「経済的に大丈夫なのか」という心配です。次の就職先が決まっていれば問題ありませんが、涙が出るほど精神的に参っているため、すぐに辞めたい、という方は就職先が決まっていないこともあるでしょう。

朝涙が出ることが理由で退職した場合、「特定理由離職者」として認められ、失業保険を2ヶ月早く受け取ることができ、働いていた期間が1年未満でも受給することが可能です。

特定理由離職者として認定されるには診断書が必要なため、病院で受診した際には必ず診断書を書いてもらうようにしましょう。

参考:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

会社を退職する際の注意点

会社を退職することを決定した後は具体的に退職手続きを行っていきますが、その際に必ず注意しておかなければならないことがあります。怠れば、その後の人間関係に支障が出たり、場合によっては会社側から訴えられる可能性もあるため、抜かりないようにしましょう。

注意点は主に以下の2つです。

  1. 無断欠勤はしない
  2. 引継ぎ作業を必ず行う

1. 無断欠勤はしない

会社を辞める際は、必ず辞める旨を自己申告しましょう。もし無断欠勤をし続けた(いわゆる「飛んだ」)場合、懲戒解雇、もしくは欠勤による損害賠償請求をされるリスクがあります。このようなトラブルは後の転職活動や個人の信用に大きなダメージを与えるため絶対に避けましょう。

直接会社側に話しにくいと思うかもしれませんが、必ず自身で退職の旨を伝えてください。退職届を提出するか、上司や人事部に直接伝えるなど、会社の規定に従って正式な退職手続きを行いましょう。これによって、円満かつトラブルを避けた退職を実現し、自身の職業倫理とプロフェッショナリズムを保つことができます。

2. 引継ぎ作業を必ず行う

会社を辞めた後、自身の業務をスムーズに継続してもらうために引継ぎ作業は必ず行っておきましょう。引継ぎがうまくいかなければ業務が滞り、上司や同僚、最悪の場合取引先にまで迷惑がかかります。このようなトラブルを避けるため、担当業務、手順や注意点、重要な文書の場所や内容、そして必要な連絡先やパスワードの共有などの最低限の引継ぎ準備を行っておきましょう。

職場に行かずに退職したい場合は退職代行サービスの利用を視野に入れよう

仕事に行きたいという思いから朝涙が出るという症状は、身体・精神的に疲弊している状態と言えます。そのような状態で会社に直接退職の旨を伝えるのは厳しいという方もいらっしゃるでしょう。そのような場合に有効なのが「退職代行サービス」です。

会社に直接退職の旨を伝えにくいという方は利用を検討しましょう。

退職代行サービスとは

退職代行サービスは、自力で会社を辞めることができない場合に代わりに退職手続きを行ってくれるサービスです。退職代行業者は、退職届の作成や提出、退職理由の代理申告などを手伝い、スムーズな退職手続きをサポートしてくれます。

最近、日本の労働環境には、過密な労働時間やストレスなどの問題が指摘されています。特に、「会社が辞めさせにくい雰囲気を作っている」「退職を伝えると損害賠償請求などの脅迫を受ける」といった理由から、労働者が自力で退職することが難しい状況に直面しています。

そのため、退職代行サービスをはじめとする専門業者への需要が増えています。労働者は、専門業者に依頼することで、円滑な退職を実現できるのです。

退職代行サービスを利用するメリット

退職代行サービスを利用するメリットは主に以下の2つです。

  1. 自分で退職手続きを行う必要がない
  2. 申し込みの翌日から出社しなくてよい

退職代行を利用すると、自分で退職手続きをする必要がありません。退職手続きには直接的なやりとりや面談が必要な場合があり、それが苦手な人にとって便利です。代行業者が会社に退職の意思を伝え、手続き全般をサポートしてくれます。さらに、退職代行業者はトラブルや悩みの相談にも応じることができます。

また、退職代行を利用すると、申し込みの翌日から出社する必要がありません。通常、労働者は2週間前に退職意思を伝え、通知期間を経て退職しますが、退職代行を利用するとこの期間を省くことができます。法的に退職日まで有給休暇や欠勤扱いとなるため、急いで退職したい場合や不信感を持っている場合に有効です。

このように、「直接会社に退職の旨を伝えにくい」「もう出社したくない」という方にとって役に立つサービスと言えます。

退職代行サービスを利用する際の注意点

退職代行を利用する際の注意点は主に以下の2つです。

  1. 利用料金が発生する
  2. 退職先との関係が悪化する可能性がある

退職代行サービスを利用する場合、必ず一定の料金がかかります。料金は業者によって異なるため、事前に確認し比較検討することが重要です。予算や料金に見合うメリットを考慮し、慎重に選択しましょう。

また、退職代行業者を介して退職の申し出を行うため、本人と雇用主とのコミュニケーションが不足する場合があります。また、業者に対する雇用主の不満や怒りが生じる可能性もあります。これにより、今後の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

おすすめの退職代行サービス

退職代行サービスと一口に言えど、現代ではニーズが多いためサービスも多く提供されています。サービスの運営者によって行える業務が異なるため、自身に合ったサービスを選ぶ必要があるでしょう。今回はおすすめの退職代行サービスの提供会社を3社紹介します。

  • 退職代行EXIT
  • 退職代行ニチロー
  • 弁護士法人みやび

退職代行を選定する前に一つだけ注意していただきたいことがあります。それは運営団体によって交渉できる範囲が異なる、という点です。

業者 費用相場 行える業務
弁護士 5万~6万 意思の伝達、条件交渉および法的対応
労働組合(ユニオン) 2~3万 意思の伝達と条件交渉
一般退職代行事業者 2~3万 意思の伝達のみ

一般の退職代行業者が行えるのは、利用者の退職の意思を企業に伝えることだけです。つまり、残業代の支払いや有給休暇の消化についての条件交渉といった「交渉」に関する業務を代行することはできません。

交渉の権利がない代行業者が交渉を行った場合、退職できなかったり、非弁行為として起訴されるリスクがあり、これは法律でも定められています。

労働組合の場合は団体交渉権を行使できるため、残業代・退職金の支払い、有給休暇の取得の交渉が可能です。ただし、損害賠償をはじめとした法律に関する交渉は弁護士しかできない業務なため、費用を多く払う必要があります。

それぞれが行える業務

一般退職代行事業者 労働組合(ユニオン) 弁護士
・退職意思の伝達

・有給消化の伝達

・退職金請求の伝達

・残業代請求の伝達

・退職意思の伝達

・残業代の支払い交渉

・有給休暇の消化交渉

・退職意思の伝達

・残業代の支払い交渉

・有給休暇の消化交渉

・損害賠償請求

・裁判

・保険関連の業務

自身がどこまでの業務を代行してほしいのかと予算を明確にしてから退職代行業者を選びましょう。

退職代行EXIT

EXITは退職代行サービスの先駆け的存在として多くのTVやWebメディアから取材を受けている退職代行サービスです。代表がNetflix「テラスハウス」に出演していたということもあり、業界知名度はトップと言えます。

毎年1万件以上の相談に対応しており、退職代行の価格は業界最安値の20,000円。条件交渉こそできませんが、実績も多いため、費用をなるべく抑えて退職したいという方におすすめのサービスです。

運営団体 EXIT株式会社
営業時間 24時間
退職代行料金 20,000円
オプション料金 なし
返金保証 なし
転職支援 なし
退職成功率 不明
支払い方法 ・銀行振込

・クレジットカード

対応エリア 全国
顧問弁護士 あり( 監修・指導のみ)
連絡手段 ・LINE

・メール

・電話

特長 ・業界最安値

・24時間対応可能

 

退職代行ニチロー

ニチローは労働組合が運営する創業3年の比較的新規の退職代行サービスです。労働組合により運営されており、団体交渉権を行使できます。

また、運営している労働組合が「日本労働調査組合(日労:ニチロウ)」と呼ばれていることもあり、ものまね芸人のニッチロー氏をイメージキャラクターとするなど、話題性もある業者です。

残業代の支払いや有給休暇の消化についての条件交渉を行いたい方におすすめのサービスです。

運営団体 日本労働調査組合
営業時間 24時間
退職代行料金 28,000円
オプション料金 なし
返金保証 なし
転職支援 なし
退職成功率 不明
支払い方法 ・銀行振込

・クレジットカード

対応エリア 全国
顧問弁護士 あり( 監修・指導のみ)
連絡手段 ・LINE

・メール

・電話

特長 ・弁護士・社労士・税理士と連携している

・24時間対応可能

弁護士法人みやび

弁護士法人みやびは、法律のスペシャリストである弁護士が直接サポートして退職代行を行ってくれるサービスです。会社への退職の意思伝達をはじめ、交渉やトラブル時の対応などをすべて弁護士が代行してくれます。

退職側からしても引き止めや訴訟の抑止力になりますし、会社側からしても、弁護士が相手なため、話しをスムーズに進めることができます。

このように、弁護士事務所が退職代行を行うことで、お互いトラブルなく退職を終息させることが可能です。

 

運営団体 弁護士法人みやび
営業時間 24時間
退職代行料金 55,000円(税込み)
オプション料金 あり
返金保証 なし
転職支援 なし
退職成功率 不明
支払い方法 ・銀行振込
対応エリア 全国
顧問弁護士 あり
連絡手段 ・LINE

・メール

特長 弁護士事務所による退職代行サービス

まとめ

朝、仕事に行くことがつらくて涙が出るのは、単なる甘えや精神の弱さではなく、心身が深刻なサインを発していることを理解することが重要です。放置するのではなく、自身に合った対処法を探しましょう。

「涙が出る」という症状は、それだけで精神的負荷を抱えているということなので、まずは心療内科を受診し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

精神面のケアと並行して、環境面の対策も実行していきましょう。部署異動や休暇をとることで状況が改善する場合もありますが、根本的な解決策が見えない場合は、勇気を持って退職することをおすすめします。

転職は今では一般的な選択肢であり、新たなスキルの取得や魅力的な環境で働くためのきっかけとなるでしょう。自分の人生を充実させるために、ポジティブな選択肢として捉えてください。

もし自身で退職の手続きを行う自信がない場合は、退職代行サービスの利用も検討してみましょう。退職代行を利用すれば、嫌な上司と直接対面する必要なく、スムーズに退職手続きを進めることができます。

弁護士や労働組合が運営する退職代行業者を選ぶことで、有給休暇の取得や未払いの残業代などについても交渉してもらえます。自分の希望通りの退職を実現するために、専門家のサポートを頼ることもひとつの選択肢です。

精神を安定させて新たなスタートをきれるよう、本記事を適切な対処をとるための参考にしてみてください。

退職代行EXITに無料相談する