今回はEXIT社員の退職エントリになります。
この度、EXITからEXITすることを決意した針田。元学校教師という経歴を持つ彼女が、何故この会社に入社し、EXITすることになったのか。彼女が持つ熱い思いとは。

つばき
では早速、EXITに入社する経緯をお伺いしたいのですが。

針田
はい、以前の記事でも詳しくお話したのですが、2018年8月ごろにEXITがTwitterですごく拡散されていた時期があって、私もそこでこの会社を知りました。そこで興味を持ち、ちょうど募集していた採用に応募したところトントン拍子で採用が決定したので、それで入社しました。

つばき
以前は学校の先生をされていたんですよね。

針田
はい、養護教諭、いわゆる保健室の先生でした。そこを辞めて、つなぎで就職していた会社を退職して、EXITに入社した形になりますね。

つばき
EXITはそれまで女性社員が私しかいなかったので、同性の仲間が増えると聞いて嬉しかった記憶があります。社員同士話しやすい環境ではあるんですけど、やっぱり同性っていうと話しやすさが違うというか。

針田
そうですよね。微妙に違うんですよね(笑)

つばき
針田さんはEXITでは主にどのような業務に携わっていたんでしょうか?

針田
EXITのメイン業務のお客様への対応と会社への連絡のほかに、経理関係やオフィス周りの整備など名もなき作業を細々とやっていました。

つばき
これまでEXITがきちんと成り立っていたのは針田さんのおかげだと思っています。EXITに入ってすぐの印象などはいかがでしたか?

針田
自由な社風だな、というのはすぐに感じましたね。風通しの良さというか。若い人も多くて、社員も全員20代でまとまっていて。

つばき
代表2人も針田さんの入社当時は20代でしたもんね。

針田
そうですね。年齢が近いこともあってか、代表2人への話しやすさというのも感じました。今まで、年上の人とはちゃんとコミュニケーションをとれていたつもりですが、やはり構えてしまっていた部分があったのかなと。気を楽にして話すことができましたね。

つばき
EXITに入社して、印象に残っていることなどはありますか?

針田
一番というと、カブトヤさんの退職のときですね。こんなに気持ちよく、盛大に「おめでとう!!」って気持ちをもって送り出す会社はなかなかない!と思いましたね。

つばき
一般的に「退職する」っていうと、何となく空気が変わるというか、ザワザワっとする感じがしますよね。「あー、あの人退職しちゃうんだ…」みたいな。

針田
そうなんですよ。これは広がってほしい光景だなー、と思いましたね。

つばき
では、依頼者の方への対応の面でなにか覚えていることはありますか?

針田
「退職の話を会社に切り出したら、精神論で丸め込むようなことを言われてしまい困っているんです」という依頼者の方がいて。「もっとこの会社で頑張ったほうがいいよ、あなたの人生のためなんだよ」といった結論にされてしまった、という悩みから依頼した方でして。

つばき
けっこう「あるある」なお悩みですよね。

針田
いざこちらから会社に連絡すると「まさか退職するなんて思ってなかった!」って仰るんです。「確かに退職したいという悩みは聞いたけど、それは人生相談を受けたつもりでいたんです。」みたいな。

つばき
あー。双方の認識が…

針田
そう、決定的に違うんです。こんなに認識が食い違うことってあるんだ!って思いましたね。仲が悪かったというわけではなかったのに話がこんなにこじれるんだ、と驚きました。

つばき
本当に退職をするとは思ってなかったんでしょうね。

針田
そうなんですよ。依頼者は退職日をいつにするか相談をしたい、会社側は人生相談だと思って続けていくように激励してしまう…。多分、会社の人としては本当に退職を丸め込もうとしたわけじゃないんですよね。「言ってくれれば普通に退職させたのに」とすら言ってましたから。

つばき
双方の認識のすり合わせと歩み寄りって大切なんですね…。

針田
会社側が退職を身近に感じていないっていうのもあったと思います。だからすれ違っちゃう。この人は会社に居続けるだろうという前提がある。

つばき
悲しいすれ違いだ…。会社としても親切心というのがなんともやるせないですよね。

つばき
EXITを通して変わった考え方、見え方などはありますか?

針田
退職できない人の気持ち…ですね。

つばき
というと、どのように変わりましたか?

針田
私は元々学校の先生を退職するときも、前の会社を退職するときも「退職するぞ!」っていう気概で退職してきていたので、そもそも退職できないと思ったことがなくて。EXITに依頼される方々を見ていると、やはり「退職に関する制約」みたいなのにはまり込んじゃって、悩んで、ふさぎ込んでしまって辞められない、という人を多く見てきました。

つばき
退職できない人の心理や原因を知った、と。

針田
確かに今の世の中では、仕組みの部分でも精神的な部分でも自力で退職するには体力が持たない、っていう人も多くいるんだなと。さっき話した例もありますけど、当人同士で回り道を続けてしまっているような例もありますしね。だから、退職一つにしても広がる視点は結構ありましたね。

つばき
退職一つでも、いろんな人の気持ちや事情が関わっている、というのはこの仕事をしていて実感することですよね。

針田
そうですね。なので、これは発信したいなーというのがあって。我々若い世代から見て「この人、考え方が古いなー」と思っても、頭ごなしに否定しないであげてほしいんです。

つばき
我々は社会に出て働いている世代の中では比較的若い世代に入りますが、どうしてそう思ったのでしょう?

針田
我々の世代だと、一つの会社に骨をうずめて貢献する、というのはあまり常識では無くなっている。でも、前の世代の人たちにとってはそうではない。違った意見を持ち出せるのは新しい世代の特権だと思っていて。

つばき
世代間のギャップはどうしても生まれてしまう、と。

針田
その人たちの世代にとっては当たり前の意見だったから、自分たちの意見の衝突が生まれることは当然ですし、それに縛られて生きてきた人もいっぱいいる。だから、自分の意見に対して「おかしいじゃん」と言ってくるような人たちに対して、もっと余裕が持てるといいな…と思いますね。

つばき
時代そのものが違うと、自分たちに想像もつかない世界が広がっているかもしれませんよね。

針田
そうですね。なので、それぞれの意見のいいところを解釈しあえるといいですよね。

つばき
なるほど…。では少し踏み込んだ話を。どうしてEXITを退職しようと決意されたんですか?

針田
やりたいことを見つめた結果、ですね。

つばき
針田さんのやりたいこと…ってなんですか?

針田
今の教育をぶっ壊すこと。なんです。

つばき
元保健室の先生が教育をぶっ壊す!?インパクトありますね。決意するまでの経緯も含めて詳しく聞きたいです。

針田
EXITに入ってからしばらくして業務になれてきた折に、ほかのことを考える余裕がでてきたんです。そんなとき、ずっとEXITにいるのもいいけれど、私の人生はほかの選択肢もあるかもしれないな、ってふと考えました。それで、いろんなベンチャー企業の情報が載っているようなサイトに登録して企業の話を見たり聞いたりしました。

つばき
その時点では転職する、という意識よりはやりたいことを見つめなおす、という意識が近かったのでしょうか?

針田
そうですね。そうして出た結論っていうのが「今の教育をぶっ壊す」だったんです。

つばき
針田さんは元学校の先生ということでしたが、やはりその頃の経験も関係しているんでしょうか?

針田
はい。私は現場の先生がめちゃくちゃ苦労しているのを私は知っているんですよね。それとともに、自分が過去に「こうしてくれたらよかったのに」っていう経験とか。ケアはしたいんですけど、お役所はなかなか予算を割いてくれない。足りないのは分かっているのに、ケアをできないというジレンマを抱えている人は現場にたくさんいて。これはやっぱり、何とかしたいな…っていう気持ちが強くなりました。

つばき
そこで、教育を変えてしまおう、という。

針田
教育って今ちょうど過渡期だと思うんですよね。先生の授業をみんなで並んで机に座って、というだけじゃなくなってきている。ITを活用して、双方向に意思疎通するような要素が増えてきている。自分も現場を変えるような仕組みづくりをしてみたい、と思いました。

つばき
これから先、どこに行くかっていうのは決まっているんですか?

針田
これから勉強したいと考えていて、学校に通おうと思っています。力をつけてから、会社に入ろうと。

つばき
ではEXITを辞めるのは勉強に集中するため…ということですね。

針田
そうですね。仕事は仕事、勉強は勉強で分けないと、自分は集中しきれないだろうな、と思って。一旦切り替えて、勉強に打ち込めるようにしたいなと思いました。

つばき
では、今後退職や転職、そして進学など、人生のターニングポイントで悩まれている方へメッセージやアドバイスをお願いします。

針田
なにか大きな決断で悩んでいることがあったら、必ず「この人は背中を押してくれる」と信頼している人に相談するようにしてみてください。私も、2019年末から始まった新型コロナウイルスの関係で、今世界中が非常事態になっている中で退職するかどうかを本当に悩んで、今お付き合いしている人に相談しました。

つばき
次にすんなり就職できるかどうか、どう世の中が変わってしまっているかは分からないですもんね。

針田
はい。でも、相談したら「あなたは一刻も早く、会社を辞めるべきだ。安定的な思考でいるのもいいけれど、守りに入るよりは絶対攻めたほうがいい」ととても背中を押してもらえて。

つばき
全面的に肯定してくれたんですね。

針田
私の言うことを否定しないだろうな、というのは分かっていて相談したのですが。その言葉にとても勇気を貰えて、私も退職に踏み切りました。自分の人生を100%応援してくれるという人に相談してみて、絶対に自分の心に従って決断して欲しいと思います。
まとめ
社の中では「まとめ役のお姉さん」的立場だった針田さん。
彼女の持つ広い視野や気持ちの汲み取りが、EXITを何度も変えてくれました。
自分のしたいことをより見つめ、日本の教育を変えるためEXITを旅立つこととなりました。
強く背中を押してもらい、自分の心に従って歩き出した針田さんが今の日本の教育をぶっ壊しているところを目の当たりにする日は近そうです。
針田さん、退職おめでとうございました!
※記事中の写真は3月上旬に撮影されたものです。
ライター:つばき
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